島根県立図書館で「西条柿に親しもう!」の展示

 今月いっぱい展示中です。立ち寄って、じっくり見ました。丹念な仕事であります。

 「見て!見て!わたしを見て!」という前のめりのPRか、「情報発信」という名のアリバイ仕事が、昨今の趨勢でありますが、そんな濁流の中にあって、瑞々しい輝きすら感じるほど。

 順序、配置、角度。そして押しピンひとつにまで、つくった人の配慮が入っている。柿に興味はなくとも一見したくなる。しまねの西条柿をゼロから知って、初段くらいまでの知識はここで入手できるであろう充実ぶりといえましょう。

 15分くらいしかおれんかったので、今度はまたじっくりと見てみたいものです。

http://www.lib-shimane.jp/shiryou/tenji/tenji_2013/tenji_201401.html

雪の朝に想う

 昨晩から降り積もっていた雪に戦々恐々。10日ほど前には50センチほども積もって、駐車場から車を出すのに1時間以上も雪かきをしたあげく、腰を痛めてしまった。ようやく腰もいえようといういま、再びの悪夢かあああと思いきや、積雪は10センチほどであった。

 10時も半をまわる頃からは陽光もさしてきて、雪の山々が輝いていた。

 日本海側に、世界有数の豪雪をもたらす気候が、いかに豊かな恵みをもたらしているか、その妙なる自然の贈り物の価値に、まだ私たちは自覚的になれずにいる。

 雪のある暮らしに誇りをもっていこうという動きが飯南町で始まっている。

 い〜にゃん雪あり月

 形は他の冬のイベントと似ているが、その心意気は少々異なる。参画・参加・参集する人たちが、そこにいることに、そこに暮らしていることに、誇りを持てるということ、持とうということ、そこが肝要なのだということだ。

 鍵は「自尊心」。ぼくは、ここに「好奇心」という、もうひとつの鍵を見いだしたいと思っている。

雪と蕎麦

私、雪が降ると、蕎麦が欲しくなるのです。

なぜでしょうか。理にはかなっているとは言い難い。蕎麦は身体を冷やすから気をつけよと、『和名抄』の頃より言われていることでもありますのに。

あぁ、叶いうるのであれば、雪が降る何もすることのない休日に、列車に乗って鄙びた蕎麦の店に出掛けてみたいものです。

しかるに、夢は夢。厳しい現実もまたよいものです。今日は吹雪の中を、仕事で出掛けました。写真は車をとめて撮った三沢の風景です。

閑話休題、本日の主題です。

上の写真、二皿に乗せられた蕎麦の実ですが、どちらかが「横田小そば」の実です。おわかりになりますでしょうか。まあ小そばというくらいですから。

答えはこちらのページにあります。

「勝手に奥出雲探求レポート~~奥出雲そば~【横田小そば復活の秘話】」

横田小そば復活の物語、一読いただけましたか?

小生、この小そばづくりを手伝う交流をひとつやってみたいのだがと、とある方に打診しておったのですが、今日、少々またお話をすることができました。

仰るに、横田小そばは、仁多郡の中でも方々でその種(DNA?)が違うというのです。地区Fで採種栽培されてきた蕎麦こそが、ぴかいちでうまいのだと。そのF地区の蕎麦を守り育てるために、交雑しない方法であること、というのがひとつの条件だということです。

いまでこそメジャーになった横田小そばですが、なかでもこのF地区のものとなると、かなり量は限られますし、流通などもちろんしません。

この地に来なければ食すことはできません。

いいですね、食べてみたいですね。在来種と他の地場産蕎麦の食べ比べなんていいな。

奥出雲の地で、蕎麦と、水と、酒と、世にも面白い物語の調べを堪能する、極上のツアーをひとつ企ててみたいなあと、思ったのでした。

……つづく。