竹の焼き畑2016-sec.13~茨の道

 奥出雲山村塾の面代が足の甲の骨折により、当面作業からは離脱とあいなりました。先週、7月10日(日)のsec.12の折、伐採後落下してきた竹桿が直撃していました。伐採講習で「ベテランがよくやるやってはいけない切り方」をやっていたようです。いけませんね。腰を痛めて竹桿を動かせず「つい」やってしまったと言っています。そうなのです。いつでも事故は、「わかっていながら」という場面で起こるものです。やめるべきときに「やめる」ことを本当に学ばねばなりませんね。

 難しいことですが、簡単にしようと思えば、そのコツはただひとつ。「迷わない」ことであります。どうしようかという気持ちの揺れは、それだけであやういのだということです。はい。

 閑話休題

 この日は、島根大学からのレギュラー3人が山に挑んでいます。曇りと晴れがかわるがわるという天候だったのではと思います。

 この日の様子を動画であげています。現場の確認画像として送られてきたものです。

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 この動画で斜面下に見えるところの竹の量が少ないので、上から移動させて積む作業をしています。そして、この動画には見えませんが、山の馬の背部分の区画の整理も同様にしたとのこと。

 8月上旬に向けての進捗としては多難ではあります。そこは状況をみながらいくつかのプランをもって進めていきますので、お手伝いしたい方、がっつり参加したい方、応援したい方、見学したい方、ぜひ、島根県仁多郡奥出雲町のダムの見える牧場まで、きてみてね♪

 

焼畑ゼミ2016@島根大学〜第4回

 今回読解する章において調査対象となっているのは、台湾のキヌラン村(去露村)です。屏東県霧台郷去露村。1970年代の調査ですが、今現在どうなっているのかも気になるところ。
グーグルマップには地名のポイントがありませんが、霧台(ブダイ)と阿礼(アデル)の中間に位置することからして、この写真(ストリートビュー)の左に見える集落ではないかと推理しました。
2013年3月のビューです。入山許可がないと入れないというのはこの道をみれば納得。
https://www.facebook.com/events/131220093973382/

アマランサスの間引き菜はほうれん草のように食うべし

 発芽しなくてやきもきしていたアマランサスがどんどん生長しています。

 種の蒔き方がやはり雑すぎだったため、困ったことにもなっていますが、次回への教訓として種まきの練習を必修として課すことを決意させたということで、よしとします。

 さて、大量の間引き菜が出てしまいましたし、これからも出ます。

 その場で葉っぱを囓ってみたところ、苦くてこりゃだめだと思い、その場にうち捨てつつ、中には根がうまく残っていて移植できるものもあるやも、ということで、持ち帰りました。

 畑の隅に2つ3つと、小さなもので状態のよさそうなものをポットに4つ5つ。

 はぁ〜疲れました。ちなみにアマランサスのほかに、

 移動も含めて午後1時〜5時頃までみっちりと。

 再生竹の除去

 アワの間引き……一部が何者かに食われていました

 ヒエの間引き……大量に!7割ほど!!!が何者かに食われていました

 ……を行っています。

 さて、夕ご飯の時間。妻に間引きの話をしたところ、「アマランサスの葉っぱは食べられるんじゃない?」と。Google先生に聞いてみたところ、どうやらほうれん草よりカルシウムが7倍とかなんとか、かなりの高栄養価らしい。

 さっそく裏庭にうち捨ててあったものをいくつか拾ってきて、軽く茹でてゴマで和えて食したらところ、美味い!!ではありませんか。

 土のえぐみのようなものがありますが、うん、これ、ほうれん草だといって出しても、わからないのではというほどに似ている。

 というわけで、大量に間引くことの後ろめたさも、どどんと解消され、今晩は気持ちよく眠りにつけるでしょう。おやすみなさい。

 

 

竹の焼き畑2016-sec.10~盛大に竹を伐るのだの巻

 6月25日(土)。曇りでした。湿度は高いものの、この時分山で仕事をするには過ごしやすい気候といえましょうぞ。さて、参加者は新人?3名(うち女性2名)もあって7名でした。
 ひたすら伐開につとめましたので、かなり進んだのではないかと。明日もあります。
 汗をかいたあと、山のてっぺんで、吹き抜ける涼しい風を受けてだらりと休むのは、ほんとにほんとに最高です。叫びたくなるくらいです。なんなら叫んでもいい。


アマランサス、間引くのがもったいない

 梅雨らしい雨が続いています。昨日奈良から帰り、春焼き畑地の間引きにでかけました。

●アワ、アマランサス、ヒエ

 アワはかたまっているところを多少抜き取った程度です。あと10日くらいたったころに手をつけても遅くはないでしょう、たぶん。

 問題はアマランサスです。発芽はよくなかったのですが、おそらくここ数日で芽を出しているものがちらほらとありました。1ヶ月近くたっての発芽です。

 追加で種蒔きしようと、少しばかりあまっていた種をもってきていたのですが、やめにしました。うまく土ごとほりとって、移植できないかな〜。5つ6つやってみました。明日もひきつづきやってみようと思います。

 雨が降っていたので、写真はとっていませんが、急に大きくなってきていますよ、アマランサス。2メートルを超えるらしいので、ひまわり並だと思えば、順当な成長でありましょうぞ。

 そして、ヒエをどうしましょうかと。筋まきしたのが混みすぎているので、間引きは必須なのですが、これもうつせればうつしたいし、できるのでは?と。

 明日、雨が降らなければ、杉を倒して下のほうに植えてみたいものです。

●再生竹

 かなり伐りました。大小あわせて50本はやっつけたと思います。

●クズ

 20メートルはのばしてものがあったので、5カ所くらいの根元をざっくりと伐りましたが、何度かやんないといかんのでしょうね。

●トマト

 先週とさほど変わりはないように見えます。

●サツマイモ

 同上。

●大豆

 順調にのびてきています。

 

竹の焼き畑2016-sec.9〜今度こそ夏伐りはじめ

6月18日(土)。梅雨のど真ん中に快晴。今年度いちばんの汗をかいた活動日となったと思います。水分補給はぬかりなかったでしょう。また日陰箇所での作業が多かったこともあります。
まだまだこれから、ですけれどね。
さて、この日の参加は島根大里山理研究会から3名(うち1名は午前のみ)、山村塾から1名の計4名です。
夏焼きへ向けて伐開はじめの1歩。倒竹、枯竹の整理が大半を占めます。草刈りも見えないところに切り株や石など、多くのトラップがありますので、そろそろと様子をみながらの作業でした。
あと2日で1ブロックぶんを仕上げる案配です。地味でつらい下調整はできたので、来週はちょっと賑やかに大人数でとりかかれるかな〜♪

そして、春焼き地での発芽状況。

アワはようやくのびはじめました。間引きが若干必要な程度。

ヒエはもっと早く間引きすべきでしたが、手がつかずで、来週ですね。

アマランサスは大変よろしくないですが、ポツポツと出てきているのが希望の種。
少し残った種を、まったく発芽のない地面に少し蒔いてみようかと思っているところ。

竹の焼き畑2016-sec.8〜伐る・植える

6月11日(土)。春から数えて8回目の作業日。夏焼きに向けては2回目となります。
島根大から学生3名(1名は飲み過ぎによる体調不良でキャンセル)、教員1名、そして奥出雲山村塾からの私1名で取り組みました。
天気予報が梅雨らしくもころころと変わり、開始時刻や日にちをどうするかで幾度か協議の末の実施でしたが、結果としてはまずまずかと思います。作業そのものはできましたので。ただ種植えと伐開エリアの確認(協議)のみとなり、伐開開始はできず、でした。
気になるのは、学生メンバーの体力(気力含む)ですね。メンバーが固定しているのはよいのですが、新規加入がありませんので、そら参ってくるかもです。がしかし、かもも同情も利すること少なし。やりますよ、山村塾は平日も。このままでは夏の火入れができませんし、なんための汗と筋肉痛と切り傷・刺し傷かと。至上の麦酒も成果あってのこと。
もちろん舵は火入れ面積縮小の方向に動かしています。
しかし、伐開と伏せ込みそのものは、人が多すぎると非効率な面もでてきます。おそらく6人くらいがちょうどいいはずです。ただ今年は春焼き地の間引きや、7月に入っての大豆の種蒔きや、2年目の山の除草もありますので、次週からは10人以上は見込みたいのですけれど。

人の所業よりも自然の摂理優先の発芽状況ですが、3日前よりもさらに進んではいるようです。上の写真はアマランサス。ただ、やはり状況はあまりよろしくない。アマランサスの種は若干まだ手元にあるので、発芽しないところにポツポツと播いてみようと思っています。次週の平日に。曇りであれば杉の伐倒か玉切りもしたいところ。

縁あって島根大学で入手された山形のツルアズキのひとつ(野生種でなく在来種)を播きました。

朝9時半〜夕方5時までの作業でした。(松江班は10時半〜14時半まで)
◉播いた種
春焼き地:落花生、ツルアズキ(ヘミツルアズキ)、大豆(  )、ヒエ(  )
2年目地:鷹の爪、大豆(   )、タカキビ(林原在来)
おつかされま〜。

焼畑のアワ、アマランサス、ヒエが発芽

 火入れ&播種から2週間たっても発芽が見られず、何が悪かったのだろうかと思い悩む日が続いていましたが、今日、発芽を確認できました。梅雨に入っての気温上昇と降雨によるものと思います。
 しかし、状況はよくはないです。もっといっせいに出てこなければならんのですけれどね。
 こちらがアワ(のはず)。

 そして、こちらがアマランサス。

 5日前に土を多少起こして筋播きしたヒエは、うまく発芽しています。

竹の焼き畑2016-sec.7〜竹林伐開はじめだった日に

6月4日(土)。6名が参加しての山入りでしたが、中国地方、梅雨入り宣言です。もともと天気予報も夕刻から降雨でしたが、どうやら昼過ぎから落ちそうな気配。そんなこんなもあって、この日から伐開開始予定でしたが、課題協議に1時間ほどとサツマイモの植え付けで午前は終了。島根大チームはここで撤収。
午後は引き続き、ヒエの播種を行いました。


アワとアマランサスの発芽がみられないこともあり、竹の根ががちがちに張った土を起こして、そこに種を丁寧にまく方式を試します。

昨年初秋の温海カブの場合には焼いた後にばらまくだけで発芽は良好でした。発芽には気温や雨量など諸条件ありますが、雑穀の種は違うのかもしれません。そして、温海カブは焼畑で育種されてきた種ですが、今回播種している種はそうではありません。
このヒエの発芽が良好ならば(早ければ1週間で出るはず)、急遽、少量であっても、アワ・アマランサスで追試(追加種蒔き)に挑まねば。
先週定植した匍匐性のミニトマトは無事根付いたようです。こちらは、めでたしめでし、ひとまずは。

そうこうしているうちに、夏焼きの日程がつまっており、人出が足りません。6月中旬、下旬と連続して説明勧誘会を開きますので、どうぞよろしゅう。
島大の某研究室で焼畑ゼミもどうやら開かれます。なんと毎週! 詳報は追って。
そして今日の協議での雑感。昨今の大学生は多忙だとはいえサークル活動は盛んなようです。が、ものをつくる活動は概して低調不人気なようです。”コスパ”でみれば、ものづくりは避けて通る道として認識されている。大学生の本分は要領の良さだということを官学あげて推奨しておられることが功を奏しているのでしょう。
ものをつくる人間がいなくなったら、早晩、社会も文明も世界も終わるのですから、まあ、一般意志なるものは、終わりに向かう道を選択したのでしょう。しかし道はひとつではないので、獣道なり小道なりのものはここにつくっておきたいなあと思っています。以上。