昨日のことなので、それは5月27日の「仕事」である。山畑と事務所(とこれから呼んでみる樟舎の小部屋)の裏の畑からハダカムギを刈り取った。どれほどだろう、背負籠に2杯分くらいだとは思う。夕方から雨の予報が出ていたし、ハダカムギの名の通り、籾から実が顔をのぞかせているものもあったので、こりゃ雨にあたったらいかん、是が非でも今日中にはとりいれようと決めていた。
ハダカムギは昨年の秋にはじめて撒いたもの。のうけんから購入したごく普通の種子である。
●平成30年産「イチバンボシ」六条裸麦(うるち麦)種子 100g/480円
動機というほどのものではないが、雑穀MIXに入れてみたかったのと、脱穀がスペルと小麦よりは簡単そうに思えたのと、ほかさまざまな理由によるが、このイチバンボシ、うまいということを聞きつけ「食べてみたい」という好奇心にかられたのが大きいのだとおもう。振り返ってみれば。
登熟・出穂、ともに早い。スペルト小麦がどうしても梅雨にかかるのとくらべると、長雨にあたるリスクはここ、出雲地方のやや山間部よりの地域でもほぼ0に近いものだとわかった。後作に豆類、あるいはナスやトマトをも想定した場合でも、組み合わせやすい。
と、いいことづくめのようではあるが、スペルト小麦とくらべれば、根の張りは弱く、山の畑には弱い。茎をみても、ちょっとした風や他の草にはすぐに負けて折れてしまう。そこはやはり近代栽培種らしい性格といえよう。
山畑についてはもっと密植でよかった、、ように見えるのだけど、丈が伸びてない未熟なものがまじっているのだ。裏の普通の畑だとこんなにはならないのだが。春先4月の頭くらいまでは、同じ山畑でもここと、より山際の陸稲の後作地とではこの写真にあるところのほうが草勢がよかったのだが、最終的にはほぼ同じくらいにはなっている。根のはりかたと関係するのだろうが、麦作一般にいわれている多肥に向くのかなあとは思う。牛が侵入して糞を落としたところの周辺だけは稔り方があきらかに違う。この傾向は種を継いでいってもそう変化はしなさそうな気はする。
一方、山畑のスペルト小麦はすべて牛に根元まで食われてしまったのだが。だが。しかし。この日、そのカブから数本ほど茎をのばし出穂しているものを発見。ちがうよなあ。スペルト小麦の魅力というか力。それは土壌をつくっていく力でもあるはずで、そこに着目・期待しているのだった。あらためて、課題となっている脱穀・脱ぷに挑戦する気持ちをその姿にもらった。
奥出雲山村塾のfacebookページでのハダカムギのはぜ干しの姿をシェアしている。http://bit.ly/2Kc4eTV「ゴーゴー剣山&にし阿波」でアップされている剣町貞光の三木栃集落のものだ。
脱穀・脱ぷについては、来週、火入れ後の作業として予定している。