6月12日のイネとムギ

遠州、信州への旅から帰り、苗が生きていたことにほっとした昨日の晩。来週はこの苗を植えに山の畑へ。といきたいものの、これをどこにという問題もさることながら、いつものことで、やることが山盛りとなって立ちふさがります。ふみわけかきわけ少しは歯をくいしばり、微笑みながら前に進みたいものです。
ポット苗はネリカ。今年はじめての試み。火入れの3日後(6月5日)であったか直まきでまいてもいます。写真にある苗はその日からさかのぼること10日は前に、この箱に播種したものだと思います。長粒種なので、精米機での籾摺りがうまくいくかはやってみないとわかりません。
ポットの苗をはさむようにしてあるのは、イセヒカリ。熱帯ジャポニカの血をひくものと認識しているが、今年は休むつもりだったのを、藁がほしいなという動機で少しだけつくることに。

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今週はハダカムギ脱穀を晴れた日にと予定していたのだが、明日になるのかな。  スペルト小麦はようやく色づいてきた。2周間後くらいなのかな。雨とうまくタイミングがずれるとよいのだが。

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◆追記(2019/11/17)
ネリカの苗箱は5月25日頃の籾まきということになります。これ遅すぎました。11月に至ってほぼ無収穫という結果。イセヒカリならば5月下旬でもよかったのですが。
来年再チャレンジするのであれば、4月15日には籾まきかと。一箱ぶんくらいは種籾がとれないだろうかと思います。イセヒカリについても来年は4月中旬の籾まきとしたい。緑化期(苗を光に慣らす時期)の適温は昼間20〜25℃、夜間15〜20℃というから、5月上旬ほどが適期ではあるのですが。

ハダカムギの収穫

昨日のことなので、それは5月27日の「仕事」である。山畑と事務所(とこれから呼んでみる樟舎の小部屋)の裏の畑からハダカムギを刈り取った。どれほどだろう、背負籠に2杯分くらいだとは思う。夕方から雨の予報が出ていたし、ハダカムギの名の通り、籾から実が顔をのぞかせているものもあったので、こりゃ雨にあたったらいかん、是が非でも今日中にはとりいれようと決めていた。

ハダカムギは昨年の秋にはじめて撒いたもの。のうけんから購入したごく普通の種子である。

●平成30年産「イチバンボシ」六条裸麦(うるち麦)種子 100g/480円

動機というほどのものではないが、雑穀MIXに入れてみたかったのと、脱穀がスペルと小麦よりは簡単そうに思えたのと、ほかさまざまな理由によるが、このイチバンボシ、うまいということを聞きつけ「食べてみたい」という好奇心にかられたのが大きいのだとおもう。振り返ってみれば。

登熟・出穂、ともに早い。スペルト小麦がどうしても梅雨にかかるのとくらべると、長雨にあたるリスクはここ、出雲地方のやや山間部よりの地域でもほぼ0に近いものだとわかった。後作に豆類、あるいはナスやトマトをも想定した場合でも、組み合わせやすい。

と、いいことづくめのようではあるが、スペルト小麦とくらべれば、根の張りは弱く、山の畑には弱い。茎をみても、ちょっとした風や他の草にはすぐに負けて折れてしまう。そこはやはり近代栽培種らしい性格といえよう。

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山畑についてはもっと密植でよかった、、ように見えるのだけど、丈が伸びてない未熟なものがまじっているのだ。裏の普通の畑だとこんなにはならないのだが。春先4月の頭くらいまでは、同じ山畑でもここと、より山際の陸稲の後作地とではこの写真にあるところのほうが草勢がよかったのだが、最終的にはほぼ同じくらいにはなっている。根のはりかたと関係するのだろうが、麦作一般にいわれている多肥に向くのかなあとは思う。牛が侵入して糞を落としたところの周辺だけは稔り方があきらかに違う。この傾向は種を継いでいってもそう変化はしなさそうな気はする。

一方、山畑のスペルト小麦はすべて牛に根元まで食われてしまったのだが。だが。しかし。この日、そのカブから数本ほど茎をのばし出穂しているものを発見。ちがうよなあ。スペルト小麦の魅力というか力。それは土壌をつくっていく力でもあるはずで、そこに着目・期待しているのだった。あらためて、課題となっている脱穀・脱ぷに挑戦する気持ちをその姿にもらった。

奥出雲山村塾のfacebookページでのハダカムギのはぜ干しの姿をシェアしている。http://bit.ly/2Kc4eTV「ゴーゴー剣山&にし阿波」でアップされている剣町貞光の三木栃集落のものだ。

脱穀・脱ぷについては、来週、火入れ後の作業として予定している。

みざわの地蔵と麦の春

3月24日、三沢、見覚えのあるサイノカミさん。以前見た場所からここまで移ってこられたのか、それとも兄弟姉妹関係にあるようなものなのか。確かめようと4年前だか5年前だかに撮影した写真を探してみるが出てこない。もとあった場所というのも、土から掘り出され、このあたりにあったのだろうと数メートルか数十メートルは場所を変えている。藪に覆われるようなところだったから、なくなっちゃいけないと、雨もしのげるこの場所に移されたのかも、しれない。
いったいいつ頃つくられたものなのかという問も含めて、気になるので、ここに置いておく。

焼畑地は麦の様子だけ確認。 スペルト小麦

裸麦

畝間に草をしくかどうか、思案中。ススキなり笹なり、そばにあるものがよいだろうと思う。
それにしても、家の裏の菜園畑とくらべると、草が少ないなあと思う。量も種類も。
冬はもともと雪で覆われる場所だから、ということもあるだろうけれど。

山畑にスペルト小麦の種を蒔く

山畑。通称中山の馬の背部分に小麦を蒔くことを決めた。
2017年10月26日。月齢6.3。旧暦9月7日。日の出6時25分。日の入17時19分。
快晴。最低気温7℃。最高気温21℃。  午後2時20分頃に現地着。この季節には午後のこの時間は日陰になったのだ。3時間後には日没となるのだからといわれればそうだが、ここは谷なのだなあと改めて思うのは秋から冬にかけての時期だ。場所を決めるにあたって、北東の春焼き角地も捨てがたいのは、日当たりがよいことだ。谷が日陰となっている午後2時の時間には、秋の明るい日差しに恵まれている。冬の積雪もその角地はまず真っ先に雪解けで土をあらわにするところだ。
まあ、ともかく、やってみるのだ。北東角地については来年の春から。いまはとても手がまわらない。  種まきに際しての作業内容を以下に。

◉蒔種区画の決定

この地点。
今夏火入れをして、ソバを蒔き、1週間ばかり前に刈り取りを終えたところ。
これより奥のほうに延ばすか、下のほうに延ばすかは次回考えることにする。
10m×12mほどの区画にする予定だ。1.2a(120平米)ということ。今日植えた面積は7m×2mほどだろうか。小麦の後作には5種を植える予定。アマランサス、アワ、大豆、ヒエ、トマトである。

◉竹を使った柵のための杭打ち実験
地面が固いので、打つ場所は限られる。竹の地下茎がないところ。鍬を打って確かめる。竹の根は張り巡っているが、地下茎はそれほどでもなさそうだ。竹の桿を掘った穴に突き立て、ハンマーで打ち込む。強度はさほど得られないのは想定内で、打ち込む杭の数を多くして補うつもり。
竹は奥から切り出すのがよい。できる日に、半日ずつやれば1回に15本程度は打てるだろう。  はて、全部で何本打つのかな。
1mおきだとしてざっくり40本ほどか。4日弱で杭打ちを終え、横にわたす竿を1日〜2日で、か。

◉表土、土質の確認

こんな感じ。
想像よりは柔らかい。そしてかなりの粘土質。ちょうど掘ったこの箇所は発芽がよくなかった地点なのだが、この土質のせいなのだろうか。水捌けは悪いだろうが、尾根にあたるところゆえのはけやすさが救いか。

◉鍬で筋を耕起し、種の筋まき

筋まき。4センチ〜8センチ間隔か。筋間は20〜30センチ。だと思う。

スペルト小麦はカフェオリゼの裏の畑で、今年種取りしたもの。

◉鎮圧
 炭がかなりの量あって、土よりも炭をかぶせたくらいのところもあったろうが、2センチ以上は覆土するようにはした。
ここまでで、作業時間が2時間弱だったろうか。パパッと帰るつもりだったが、カブの間引きを少々やった。

◆カブの状況
 焼畑のカブ、今年は諦めかけていたのだが、実を大きくしているものもあり。今年蒔いた種はいまだ細い根の一部といった風情だが、こぼれ種から大きくなったであろうものも、色形はよい。3〜4ほど持ち帰った。
コオロギ類の食害がひどく、若芽のときに食われて死んだものも多い。
それを思えば、これだけ食われてよく大きくなったなあとも思う。虫の数もずいぶんと減ってこれからすくすくと太ってくれることを願いながら、密集箇所を間引いていった。
収穫の量そのものは、昨年の10分の1もないだろうが、次年度につなげていこう。

◆ソバの状況
 ずいぶんと荒っぽい干し方であるが、こんなふうにぶらさげたり、島立にしている。

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そうそう。小麦の種に覆土していたときに、こんなお客が。オスはじきに死を得る。メスとてそう長くはない。冬がくるのだな。
ガマズミはまた週末に。あぁ三所の片付けと草刈り、そしてマフラーの修理も、週末は忙しい、、、1日弱しかないのに。脱穀は次週からということでよろしく願いたい。

10月5日の畑〜雑感

10月5日。1週間ほど前。1時間強、雑穀の刈り取りをした、その備忘録である。
◉アマランサスとモチアワ
昨年は9月末にはアマランサスもモチアワも刈り取り済みであった。この日がほぼ最後の刈り取りである。モチアワは実の入りが劣悪で放置していたに等しいのだが、この日ほんの少しとった。まとめればそれなりの量にはなるだろうかと思い直して、来週の晴れた日にとってみようとこの日は思った。アマランサスもよくはない。前にも記した通り、日照の問題が大きかろうが、茎が細く、穂のつきかたもずいぶんと小ぶりだ。小ぶりなぶん、雨でも倒伏は少ないだろうとみていたが、さにあらず。茎が細いんだからバタバタと倒れた。倒れた後から穂は上へむかってつくのだが、土砂がつい
ただろうものについては、あきらめて、ほかのものを刈り取った。
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◉カブ
9月火入れ地での発芽はよくない。それより柵が倒され(あるいは倒れ)、牛が入ってきている。今後柵をつくりなおしても、この裾地での栽培は無理だろうなあと、漠然と思った。なげやりではない。ならばどうするという次の考えが出ない。
中山上部では追いまきしたものの発芽がちらほら。初期の発芽は虫食いがかなり強烈。これは裾野よりも激しい。コオロギをはじめ、カブの芽・葉を食する虫をかなり増やしているのだろう。来年は山ひとつかえての栽培にかえねばならんだろう。そういえば、Eさんのところは10年近くも同じところで栽培しているというのだが、虫は出ないんだろうか? そろそろ収穫だろうから見に行ってみよう。
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こちらの大きくなっているものは、こぼれ種からのものだと思われる。
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◉タカキビ
ぜんぶ取り込みたかったのだが、暗くなってきたので、断念した。また来週!

セミがいっせいに鳴き始めた2017年木次の夏

 平成29年7月19日。本日島根県東部は公式?に梅雨明けとなりました。梅雨らしい日はほんの数日だった気もします。気温が数日前からぐっとあがっての連日真夏日でしたので、あぁ、名実ともに夏なのだなあと、それはそれとして思います。
 今日の話題はセミです。
 今年の夏は、いろんなセミたちが、いっせいに鳴き始めている。
 気の所為かもしれません。今の時刻(夕刻)、耳にすることのできるセミの種類をあげてみましょう。こちらのサイトを参考にしながら。

 ●いろいろなセミの鳴き声を聞こう(子どもの科学・誠文堂新光社)

 ニイニイゼミ

 アブラゼミ

 ヒグラシ

 ツクツクボウシ

 ……。ニイニイゼミ、ミンミンゼミ、アブラゼミの区別が曖昧です。精進して聞き分けられるようになりたい。今年の夏の課題。

七月小暑の庭と菜園三景

 チョウの出現頻度の上昇と葉っぱの食害。気がつくのは後者からでした。幼虫から成虫へという流れからすれば当然、といえばそうなのですが、一安心でもあり、やれやれでもあるのです。とはいえ、昨年とくらべれば食害はきわめて少ないといえましょう。木酢希釈液の噴霧頻度をあげていたり、被害のひどかった鉢植えは場所を変えてみたりしたことも功を奏しているのか。
 一昨日は今年はじめて裏の畑にモンシロチョウを確認しました。そして、写真のこの個体がなんなのかがわからんです。ジャノメチョウではあるのでしょうが。

 

 もののついでに、裏の畑から2景。
 花ズッキーニが大きくなってきました。朝に初物を1本収穫。

 
 サクラ豆が発芽。ちょい間引きせんといかんかもしらんです。

 
 土用豆は山の畑に。今日蒔いてきます。梅雨明け!と言わんばかりの空模様ですので、負けんように。

ルリシジミと虫と

 からっつゆでダム湖も干上がらんばかりであったのが、ここ数日降雨も続き、みながほっとしているところでしょうか。庭も畑も、草がぐんぐんのび、虫の姿もふえました。
 畑のズッキーニ(ステラ)はウリハムシに食われ気味。今年は庭の草木が、さほど虫に食われないなあと思っていましたが、ここにきて大発生の予兆が……。様子見です。
 下の写真は、ルリシジミヤマトシジミか、判別できませんが、この日は飛んでいるのをよく目にしました。

 そして、なんだろう、この子。あまり見かけませんが、アゲハかなにかでしょうか。

 そういえば、数日前、裏の畑に猿がやってきたらしい。そうか。ついに……。

チョウもバッタもイカだって

 一昨日のこと、庭の草むしりをしていたら、小さなバッタと出くわした。久しぶりのことだった。1年前に山で見た記憶があるようなないような、そんなものだ。「あれ?いたのか」がそのときの感であるのなら、今回は「おぉ、いたのか」という、わかりやすくいえば「うれしさ」があった。

 バッタなぞ、子どもの頃はあふれるほど草むらにはいたものだ。

 感傷ではない。実利にもとづくうれしさでもある。

 裏の畑の土がそこそこよくなってきたので、キャベツを植えてみようかと思い、そういえば3年前に苗をおいたらぜんぶ食われていたなあと。あれはモンシロチョウだったのだろうか。モンシロチョウの幼虫はバッタがいればけっこう食べてくれるということを聞いた。わかりやすくいえばバッタは益虫だと知ったわけだ。益虫だから認識を変えたわけではない。バッタについての知識がひとつ加わったこと。それもある。あるのだが、そのバッタ一般と目の前に現れたバッタとはまた違うものであるように感じた。それがなんなのか。いま、いろいろと考えている。

 ともかくも、お前、がんばれよ、と声をかけておいた。

 

 さて。

 クロマグロニホンウナギもいつのまにやら希少な生物となりにけり。今年はスルメイカもぱったり店頭に出てこない。日本海側(山陰)にはまわってこないのだろうか。ざっとググってみれば、「スルメイカが採れない 漁獲6割減 価格は2倍に」との記事によると、もともと山陰では秋から冬が旬ということか。

《1~2月にかけて東シナ海で生まれるスルメイカは、春から夏にかけて太平洋側を北上、秋以降は産卵のために日本海を南下する。》

 大好きなウナギは、数年前から年に1〜2回食べるにとどめている。スルメイカもそうなってしまうのか、トホホ。自家製塩辛を楽しみに待つ妻のためにも、漁獲規制を望む。とりすぎなんよ。「妖精のためにとっておく」とは茸採りを終える決り文句であったか。そんな上品なものでなくても、「自分たちの利益のためにとっておく」ことすらできないのが、漁業という業界の難しさであるようだ。どうしたらいいのかという前に、消費者主権とやらを行使したつもりになりつつ、小さな記録をとることも、はじめてみようと思う。

 庭にやってくるものたちの記録として。

 今日はこのチョウ。

 ベニシジミだと思う。

 スイバやギシギシが食草。その手はたくさんはえてるし、ふえる傾向にもあるから当面は目にすることも多いでしょう。よろしくね。

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