4月29日(金)に奥出雲町佐白の志学荒神社の祭礼に参列した折、大山あがりと粟のことで新たな見識を得たので記しておく。
●大山あがりについて
めかださんに酒席でお聞きした。
・「大山さん」と皆は呼んでいる。
・8月24日に祭礼を行う。お寺から方角をみて拝むだけ(般若心経)。愛宕神社の祭礼と(都合上)同じ日にやるのだ。
・昔はみんなで山頂まであがって飲食をした(当時も8月だったのか、春だったのかは、わからない模様)。
・いまでも8月のはじめに何人かで山頂をきれいにする。ため池のところから上にあがっていく。
・牛馬をどこでも飼っていたので。大山さんは牛馬の神さまである。
●粟のこと
以前より赤名さんに「種が残っているのならほしい」とお話はしていた。2回ほどか。改めて聞いてみた。
・十年からはたっている種だ。発芽するかどうかはわからない。
・品種名は虎の尾※。阿井の安部嘉吉(あべかきち)さんが中心となって献上用(宮内庁へか?)につくったもので、種が地元のものなのかどうかはわからない。
→課題:米はよく伝聞するが粟でもあったのか。その際の決まりとして種子は地元のものという規定があるのか、それとも配布されるものなのか、とくに規定はないのか、どうか。また、献上された粟はどのように使われているのか(祭礼などの内容含め)。
・食べた記憶はない。あったかもしれないが。少なくともその虎の尾に関しては。うるちである。
・探してみるよ
→資料(出雲国産物名疏)の複写を差し上げるので、交換かなあ。
虎の尾は、出雲国産物名疏にも記載がある。地場で継がれてきた粟である可能性は高い。
写真はこの日の志学荒神社。祝詞に三宝荒神を親神とするとあった。佐白周辺では「三宝荒神」と呼ばれるが、出雲地方における荒神とさほど相違があるわけではなさそうだ。荒神については本当に浅学のため、しっかりおさえ直しておく必要を感じた。