がまずみについて、記事に書いた記憶がありますが、見当たりませんので、これまでの概略を記します。
1. 2015年秋、さくらおろち湖周辺でガマズミを発見。荒廃竹林山林の再利用活動のなかで、低木で材の用途も広く、子どものおやつとしても、大人の滋養食としても、こりゃいいなあと思い、再生に取り組むことにした。ジャムはカフェオリゼで好評。「これはなんですか?」「おいしい」「好き」という声多数であった。
2. 2016年春、種の保存法が雑であったため、発芽は0となるものの、挿し木は何本かが成功。育成に向けての第一歩となる。出雲国の産物帳などにより、出雲地方での方言名は「かめがら」「かめんがら」であることなど文献で確認できたことなども多々。
寒中見舞に記載の一文をひいておく。
【ガマズミの実】
ガマズミは別名ヨソゾメ、ヨツズミ、また、方言名としてムシカリ、ズミ、ソゾミなどが知られているものの、奥出雲でどう呼ばれていたかは未だわからない。幹は鍬の柄に、枝は結束の縄として使ったという。果実は晩秋から初冬に甘くなり、疲労回復・利尿の効能があるようだ。染色にも使った。さて、その諸能も存在も忘れ去られようとしているが、この春、種からふやしてみようと思い立った。園芸ではなく、荒廃した山の道を切り開き点々と。うまくいけば五年後には実を結ぶだろう。
3. 2016年晩秋。諸事多忙につき、採集したものを黴びさせてしまったりもするが、小瓶3つ4つぶんのジャムはできた。実を干してドライにしたものは、おやつにはよいが人には出せないねなどと話す。
昨年、妻につくってもらったジャムですが、「コツがわかった」とのこと。再度聞いて後ほど加筆しておきます。
さて、本題です。本日、「飯南町の植物ガイドブック」平成25年刊を見ておりましたら、ガマズミの項に気になる記述を発見。以下に引用しておきます。
p19〜
ガマズミ
この地方では「カメガラ」と呼んでいました。細く真っ直ぐ伸びた木を、太鼓のバチに用いました。お宮の神事、神楽などの太鼓のバチはほとんどガマズミでした。
真っ赤な実は甘酸っぱく、かつは子どもが食べました。また、噛みながら皮と種を除いて、わずかに残る果肉をチューインガムのように噛んで遊びました。
ガムのように噛んで遊ぶということがわかりません。どういうことなんだ。「わずかに残る果肉」とは種にこびりついた果肉のことなのだろうか。はてさて。