杵築の弥山ヘあがる

12/8出雲大社の裏山ともいえる弥山に登頂。
◆中世には、陰きわまる月に異界(黄泉)の扉が開くとも、あるいは如来信仰においては西方浄土への入口とも信じられていた、その稲佐の浜を望む。
◆山頂の風衝木はアカガシのようだ。完全に落葉しているが島根半島北山の尾根付近ではそうなるのが普通らしい。麓からも視認できる象徴樹として、これから大社を通るたびに見上げてみよう。
◆標高100m付近では赤い実をつけていたヤブニッケイは400mにもなると黒い実となる。ソヨゴも多い。ヤブツバキがみられると思っていたが、目にはつかなかった。ふだん奥出雲の山に多く入っていると、まったく違った植生に驚く。冬の厳しさがあるとはいえ暖かい海の山なんだなあと思う。
◆途中、狭い道の中央に居座りつづけるニホンマムシの幼体あり。またいでいくかどうかを迷うが、この地の古称にハビ山もあったかと思い出し、またぐなど非礼であるからして、道なき斜面を迂回することとする。
◆麓にはイヌマキらしき老大木も点在していてこの地がたどってきた歴史を想う。コナラ、クヌギ、アベマキなどの落葉樹林も点在しているが、いずれ照葉樹系に変わっていくようでもある。とはいえ、あちらこちらに崩落もみられて、要因は複合的なものだろうが、人為によるものも否定はできない。
◆いろいろ見ながら、感じながら、考えながら、楽しく過ごせた数時間。もろもろ感謝。

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