平成30年1月4日8時38分の風景

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仕事はじめの日だった。
人の世には始まりがあり、草木虫魚にはそれがない。しかし彼らには永遠があるのかもしれない。
どちらがよいとも思わぬ。人は人として人の世を生きるのみ。
人が人としてやらねばならぬことの筆頭には仕事というものがある。
1月7日の今日から、車輪がまわるようにその「仕事」がはじまっている。
朝食の後、そういえば、今年の目標をかわしてなかったね、と妻に問うた。
1分ほどでお互いの一文字を決めた。
私の今年の目標。

昨日、益田市のグラントアで開催中のエドワード・ゴーリー展を観て、記憶に残った展示がこれだった(リンク先はamazonで購入できるその書籍)。

THE POINTLESS BOOK: Or, Nature and Art.

「無意味な本 あるいは自然と芸術」
意味によって覆い尽くされようとしている世界。その源たる書物というものに無の点を打つこと。無がひらくものに期待しよう。

バター作りワークショップのお知らせ

 9月24日の日曜日はバター作りのワークショップです。

 内容と申込はfacebookのこちらのイベントページから。

◉バター作りワークショップ by 森と牛と畑とーダムの見える牧場

 フレッシュバターを生クリームからつくるというのは、食育というキーワードを加えると多発しています。なにせ方法は簡単。生クリームを容器にいれてふるだけ。

 それじゃあつまんないなあと、思ってしまうのは私だけではないはず、、と思う。生クリームと牛乳とのつながりが実感しにくいのです。生クリームってどうやってつくるの?ってことが加わるし。牛乳だって工場で殺菌やパック詰めの工程をへているとはいえ、搾ったミルクとのつながりが感覚にでもって得られる。生クリームではそれが弱いかほぼない、と私には思えるのです。

 そして、牛乳から手作りで、バターがつくれないわけではないのです。かかる時間が生クリームでは10分〜15分かかるのが、20分〜30分にふえるというくらいのことで。

 また、ガイドページにも書いたのだけど。これは野菜を中心としたマーケットで開催されるワークショップです。

「バターは工場でつくられるもの。いまの当たり前も、ここ数百年の常識。50年後に野菜は工場だけでつくられるものになり「野菜って土で栽培できるの?」という時代がきてもおかしくはありません」

 スリランカで水牛のヨーグルトが素焼きの鉢に入れられて売られていたのを思い出します。日本の牛乳は大半が乳業会社の製品であり、個人経営酪農家の牛乳はきわめて稀だ。製造プラント建設だけで最低1億円はかかるときく。そら個人じゃ無理だ。

 そういう世界から少し離れて、牛やミルクを見てみるためのWS。そのためには牛乳からせっせとバターをつくる経験がよい。と、私は思う。

 

 

ありがとう〜岩伏の谷の小さな夏祭り

 2017年の8月20日。奥出雲町佐白。最高気温は32℃ほどだったでしょうか。日差しが強いものの、涼風が芝生の上を吹き抜け、東屋の下は過ごしやすい気候でありました。
 effe-co.提供によるM.H.U.ガーデンパーティには32名が席を並べ、岩伏の山麓に広がる芝生の広場と、ブラウンスイスの放牧風景とをバックに、のコースを料理教室として体験しました。この日のために製作された椿窯の特製1尺皿に盛り付けられた食は、人を幸せにする何かがあるのですね。
 ありがとう。
 ありがとうございます。
 感謝の気持ちと声は私たちのみならず、この土地でかつて営みの火をともし続け、去られて行った多くの人々、そして新たにここからはじめようとする人々、多くの人へと受け渡しつづけられる、そんな思いであることを強く感じました。



 

五穀のにごり酒おろち乃舌鼓 H28BY

 3年目となる竹の焼畑、夏焼きの火入れに木次酒蔵より標題の清酒をいただいた。昨年春の焼畑でできた粟と仙人穀が原料として入っている。いうならば焼畑の酒。

 火入れ式で山の神さんにも差し上げ、地の霊もよろこばれたことだろう。さて、改めて味わってみるに、ころころと味わいが口にした瞬間から喉をこすまでの間に変化するおもしろい酒である。

 度数は18度以上19度未満とあるが、基本は米のお酒=清酒の度数としてはきわめて高いのではなかろうか。エゴマの香りと大変相性がよい。肉や魚よりは卵焼きなどにあう。料理をおいしくする何かがあるのだが、素材や調理との相性はなかなかに難しいものもある。

 奇酒としておすすめしたい。

 そして、来年の仕込みにも粟を提供できるように畑をみていくのだ。

 写真の右隣りにあるのは、今日、その粟の畑で倒伏していた粟の若穂。あと1ヶ月半で黄金色に稔ることを祈りつつ。

竹の焼畑2017~sec.16

 7月16日(日)。夏焼きへ向けての焼畑整備、その3日めです。4月当初の計画からは大幅な遅延ですが、想定はしていたことなので、落とし所をどこにもっていくかをそろそろ見極めねばなりません。
 この日の参加者は6名。昨日までの猛暑日からはやや涼しく過ごしやすいのですが、気温は30℃超です。「真夏の竹伐&豚肉とアマランサス菜の卵とじ丼」としては、少人数だからできたという面もあります。
 真夏の竹伐ですが、今年から初心者がふえることから講習会を企画しています。今回は森林組合で働くOBに講師をお願いしました。竹を伐るのは初めてという2名のみならず経験者にも意義ある講習でしたよ。
 要点を箇条書きにして残しておきます。(のちほど加筆予定)
・倒す方向を決めて伐る。成り行きで伐っているといつまでたっても向上しない。技術の向上=安全性の向上。
・ノコギリを動かす手元だけを見てしまいがち。竹の動きをみる。
・逃げるタイミング。


 アマランサスの間引き菜はたぶん高温で炒めるのがよいなと。中華の味付けが基本的にあうはずです。。今回はカセットコンロですので、火力の問題もあり、卵とじというよりは汁風に仕立てました。

 さて、スタミナのつく丼も完食し、作業も暑い中ではそこそこにこなし、お疲れ様でした〜の後に、悲劇とも惨劇ともつかない結末が待っていたのですよ。
 あぁ。
 途方にくれ、その場から腰をあげようとしない男たちの後ろ姿から察してやってください。



 追記。
 中山南東部の大豆はおおむね発芽して双葉から3葉までという状況でした。

フィルムコミッションと地域活性化

  長島一由著『フィルムコミッションガイド 映画・映像によるまちづくり』がWAVE出版から発行されたのが2007年。
 この数年後にはフィルムコミッションを謳った映画の評価が下がり、全面に押し出すような宣伝の仕方を配給する側はとっていない(はず)である。しかしその片側でフィルム・コミッションそのものは増大しているようだ。wikipediaを参照すれば読み取れるし、ここ数年、市町村のいわゆる地域活性化のプログラムの中に「フィルム・コミッションの推進」という言葉が目につくようになったのに違和感を感じてもいたもので。
 ちなみにお膝もとの島根県には松江フィルム・コミッションがある。
 いえ、大した話ではありません。与太話です。ほんとにそれ、地域活性化に資するの?という案件が目につくので、気になっておったところ、あれれれ、という記事が飛び込んできたので。
 それは、茨城新聞のウェブ版2017年7月13日(木)に掲載されているこれ。
 「県内FC活動、ロケ支援5000作突破 昨年度、経済波及6億2000万円〜朝ドラ「ひよっこ」効果 撮影隊が長期滞在」
 問題になりそうなのは記事中のここです。

《撮影は延べ59日間行われ、延べ約2570人のスタッフが活動した。日立市内のホテルには連日数人が延べ25日間宿泊したといい、同ホテルの担当者は「全体の売り上げに大きな変化はないが、リピーターとして利用してもらえればありがたい」と期待する。》

 ホテルの担当者は「全体の売上に大きな変化はない」といいます。
 何が起こったかは明確で、市内のおそらくビジネスホテルでしょうが、既存顧客が押し出されたわけです。そのうち何人かは当該ホテルのリピーターであったでしょう。
 続けて、このホテル担当者がこう言っているのに注目。ふつう記事にはしない(できない)でしょう。「リピーターとして利用してもらえればありがたい」と。いやいや、撮影隊がリピーターになるって、、、そりゃ希望がないわけではないでしょうが。儚い希望でありすぎやしませんでしょうか。ふつうにはあり得ない以上、このコミッションは負の効果、すなわち撮影隊を一時受け入れることによる既存顧客の喪失のほうが大きいと考えるのが、普通でしょうがねえ。
 

竹の焼畑2017~sec.15

 気温は33℃ほどまであがったようです。
 1名ほどではありましたが、13時〜15時30分までの間、2時間ばかり作業しました。
 中山裾野地での草抜・間引き・そして土用豆の播種です。
 
 えー、そして、春焼地状況です。
 牛たちを甘くみてました。雑草が叢化していたので、もうあがってこないだろうと思っていましたが、逆だったのです。そう、私は牛目線でなかった。彼女らは、食える草を求めてくるのです。(他の草は固くなってくるが、栽培作物は柔らかく食べやすい)。
 ……と思っておったのですが、いや、まてよ、と。
 これ、牛とは違うのでは? シカ?か。 
 そうかあ。シカならば合点がいくことが多い。
 むしろ、牛が入らなくなったことでシカが入ってきたのか!!
 すまん。
……
 明日、応急処置的に柵をつくろうというのは撤回し、まずは調査。
 ちなみに、下の写真、上から順に、アワ、タカキビ、ヒエ。
ホンリーは無傷です。




 ヒエとタカキビの収穫は絶望的。あきらめましょう。アワはいちばん食べられていないところへ柵の設置。こちらも収穫といえる状態には届かず、なんとか少しでも種取できればいいというための処置です。
 そして。夏焼地の野獣対策は必須としましょうぞ。
 区画の見直しも必要です。

浴室のコーキング

 気にはなっているけど、手をつけてないこと、つけられていないこと。そんなこと、誰にだって両手にあまるほどある、と思う。私のなかで、そのひとつがぽろっと足元に転がった。

 それは浴室のコーキング。

 そう。ずーっと気にはなっている。

 古い家でも浴室は新しくしてあるところが多い。新しくなった時代はそれぞれ、風呂釜の材質もそれぞれであろうが、水が漏れないということは大事な要素だ。築年50年以上の古い家を、少なくとも50以上は見てきたように思うが、壁材との間をコーキングでうめている場合が多い。最近じゃラバー状のもの(シリコン?)が多いのだろが。

 そして、このコーキング材は必ず劣化する。ひびが入るくらいならまだよいが、かけて穴があき、そこから水がダダ漏れとなるとかなりよろしくない。

 我が家の浴室の場合、収縮して隙間ができている。そのスリットはごくごく薄いものではあるが。ダダ漏れではなくても、それなりに水はもれている、はず、だ。気をつけてそこに水がかからないようにはしているけれど。

 もれた水がどこにたまるかはわからない。たまるまえに蒸発してくれていればよいが、湿度はつねに高い状態であると思われる。しかも、浴室の床下をどう施工しているかはわからん。密閉状態なのだ。もともと増築したところへつくってあるので、母屋に影響が少ないだろうことが救いではあるのだが。

 そういえば、と言いながら話をそらすことをお許しねがいたい。

 コーキングの補修が必要な浴室ではなく、古いほうの元浴室はおもしろい構造である。浴室、キッチン=台所という場所は家屋のなかでも変遷いちじるしい区画である。我が家の場合は、屋外に焚口があったのだろうが、なくなって、いまは土間だ。その片鱗は外壁にのこっている。戦後普及したとおぼしきピンク色のタイルが腰壁に残る浴室は、その後、灯油のボイラーで湯をわかす方式に変わった時代をへて、いまは物置となっている。腰から上は漆喰塗りだ。天井は板張りで中央に湯気を逃がしていたらしい四角い窓がある。あまり見ない形だ。

 さて、60年ほどの時を刻んできた小さな平屋の家。大切にするということは、手をかけていくということ。1週間は温泉に通う時期をつくって、乾燥させたのちにシールするんだろうね。多少けずったほうがよいのか、いまある上からいくのか。コーキングをとる道具もいくつかある。マイナスドライバーあるいは他の小さなスクレイパーでも事足りる、気も、する。そういえば買っていたような、気も、する。

 ……といったところまでで、1ヶ月後に再考ね。

 

竹の焼畑2017sec.2【報告】

 5月5日(金)、こどもの日。最高気温24℃。晴れ。

 1名にて竹の伏せ込み作業を行いました。途中、ローダーでからまった竹の山を崩せないかと試みるも、歯がたたず。次回、ワイヤーをつかってできないかなど検討して出直しです。

 人力は微々たるものといえど、やったぶんだけは片付きます。

 13時〜17時半、みっちりやりました。

 あぁ〜。麦酒がうまい。

ダムの見える牧場の乳牛が山にあがりはじめました

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 こちら(上)の写真は、2016年9月17日に確認したダムの見える牧場のホルスタインが山をあがりはじめたその第一歩です。この時には、1頭ほどが蕎麦畑に多少入ってきた程度でした。2メートルほどの急斜面となっており、かなりの力がいることと、春からこの方、あがった形跡がなかったのです。この段差、ちょうど2年前の9月には、あがろうとして中途まで足をかけながら、断念していた痕跡がありました。気力、体力そろってはじめて登りきれるものだと思っておりましたよ。崩れた斜面に残る足跡から受ける印象として。
 ここから上に10メートルほどもあがったところに、焼畑のカブが花を咲かせていました。タネ取りできるようなそこそこよいカブです。10日ばかり前でしょうか、種取候補となるような良好なカブの存在を確かめています。とりわけ、斜面一番上にかたまっているブロックをメモリーにマーキングしておったばかりです。
 そして、昨日2017年5月3日、な、な、なんと、牛が食べている!!! しかも、最上部のエリアの一等いいカブを。写真ではややわかりにくいのですが、相当な急斜面です。はじめて来る学生はこわくて立てないほどだというのに。
 やられたと思いながらも、これはGood News。ここまであがれるということは、急斜面が多いこの山も(そのままで;人間が道をつけるまでもなく)放牧地としていかせるといううことでもあるのです。
 

 これまでも山に入ってはいましたが、この写真のように「あがる」ともいえるところまで入ったのはここ数週間の出来事です。
 火入れの場所を考えなおさねばですな。どこでやるにしても柵は必須となります。手間がかからんやり方・場所を考えるということ。
 牛には入りたいところへ入ってもらいたい。柵をもうけずにできればよいのですが、ちょーっと無理ですね。うまい方向で検討したいです。