モチアワの10段階

 モチアワの種をまくにあたって、この1年を振り返りつつ、今年はどうのぞむかを考える材料としたい。
●火入れの直後に種をまき(5月22日)
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●芽が出て(6月9日)
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●穂がのびて(6月18日)
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●さらに穂がのびて(6月28日)
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●稔る(8月27日)
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●収獲する
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●乾燥させる
脱穀する
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●精白前
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●ミキサーにかける
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●トーミにかける
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●精白後(まだもう少し)
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●スイーツになる
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竹の焼畑2017sec.2【報告】

 5月5日(金)、こどもの日。最高気温24℃。晴れ。

 1名にて竹の伏せ込み作業を行いました。途中、ローダーでからまった竹の山を崩せないかと試みるも、歯がたたず。次回、ワイヤーをつかってできないかなど検討して出直しです。

 人力は微々たるものといえど、やったぶんだけは片付きます。

 13時〜17時半、みっちりやりました。

 あぁ〜。麦酒がうまい。

もちあわりんごカスタードを売れるものに

 4月30日にイベントでのテスト販売を行った「もちあわりんごカスタード」。100円としたのは、完成度の低さゆえ。ぷちプリン程度の量で200円はとらないといけないですね、ざっくりとでも。飲食店内であれば260円か。もちあわの特性として雑穀のなかでは癖がなく、ねばりが特段にでる(カスタードになる)ことから、可能性はあるようです。全国的に、やろうとして失敗している前例もあり参考になります。

 方向性とクリアーしなくてはならんこととして3つをあげてみます。
①原材料の検討1…もちあわとアマランサスの組み合わせがよい。このときは直前で、アマランサスの癖が強いということでもちあわだけにして出したのですが、「なんか足りないね」という感想あり。私もそう感じた。バランスだと思う。そしてりんご果汁に変わるものを何か。原価の問題です、主に。リンゴをサイコロ状にしたような固形物が得られれば。柿か、ウリか。
②穀類の精白度をあげる…皮が残っているとお菓子系はちょっとよくない。精白度をあげるためには、機械の導入もですが、粒の大きさなど「品質」がそろっていなければならんわけです。趣味的・実験的栽培を続けていても「続かない」わけで。
③チェーンの構築…原材料提供ではなく、最終形態で提供するのが少量生産の王道ではありましょう。そして少量生産にとって穀類のよい点は保存がきくということです。ならせるわけで、野菜とはそこが違う。ライン=チェーンを築くには、もっと栽培量がないとあかんです。できるだけ近隣の耕作放棄地などで栽培できればいいのですが。

ダムの見える牧場の乳牛が山にあがりはじめました

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 こちら(上)の写真は、2016年9月17日に確認したダムの見える牧場のホルスタインが山をあがりはじめたその第一歩です。この時には、1頭ほどが蕎麦畑に多少入ってきた程度でした。2メートルほどの急斜面となっており、かなりの力がいることと、春からこの方、あがった形跡がなかったのです。この段差、ちょうど2年前の9月には、あがろうとして中途まで足をかけながら、断念していた痕跡がありました。気力、体力そろってはじめて登りきれるものだと思っておりましたよ。崩れた斜面に残る足跡から受ける印象として。
 ここから上に10メートルほどもあがったところに、焼畑のカブが花を咲かせていました。タネ取りできるようなそこそこよいカブです。10日ばかり前でしょうか、種取候補となるような良好なカブの存在を確かめています。とりわけ、斜面一番上にかたまっているブロックをメモリーにマーキングしておったばかりです。
 そして、昨日2017年5月3日、な、な、なんと、牛が食べている!!! しかも、最上部のエリアの一等いいカブを。写真ではややわかりにくいのですが、相当な急斜面です。はじめて来る学生はこわくて立てないほどだというのに。
 やられたと思いながらも、これはGood News。ここまであがれるということは、急斜面が多いこの山も(そのままで;人間が道をつけるまでもなく)放牧地としていかせるといううことでもあるのです。
 

 これまでも山に入ってはいましたが、この写真のように「あがる」ともいえるところまで入ったのはここ数週間の出来事です。
 火入れの場所を考えなおさねばですな。どこでやるにしても柵は必須となります。手間がかからんやり方・場所を考えるということ。
 牛には入りたいところへ入ってもらいたい。柵をもうけずにできればよいのですが、ちょーっと無理ですね。うまい方向で検討したいです。

竹の焼畑2017sec.1【報告】

 5月3日(水),快晴,最高気温24℃(たぶん)。10時30分〜15時00分の作業でした。参加者8名。
 ランチはタケノコカレー。茹でる時間が足りず、途中ひきあげて焼き、トッピングにしたタケノコですが、シーズンもあと2〜3日で終わりかなと思います。
 人手不足により、竹の運搬と伏せ込み作業が予定までいってません。島根大里山理研究会から追加でもう1日出るといっております。奥出雲山村塾でも1名が明日出動予定!
 

「まかぶ」とは!?

 三沢のUさん宅へ、土用豆があればと思い伺う。1年半ぶりくらいかも。

 種まきぶんしかないということだったので、用向きははたせなんだが、お元気そうなのがなにより。それよりなにより。

 後の山に咲く黄色い茎立菜。あれは、地カブ? というのでいろいろ聞いてみると。

「まかぶ」だという。

 地カブともこのへんの人はいう。

 年取りカブとはちがう。

 年取りカブは根っこも食べられる。甘い。まかぶは根は食べられない。茎立ち菜を食べる。

 まかぶは種とりもしてまくというのだ。

 まかぶというんは、はじめて耳にしたし、年取りカブを知っている人がこれで2人目。でも年取りとも、年かさ?とも言われてたぞ。。。。

 なんどか通わないとわからんだろうということで、今日は備忘メモとして残す。

 

竹についての2つの話題

 NHKの4月22日のニュースです。リンク先はいずれ消えると思われます。

「建設現場の足場に竹 香港ならではの光景」

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170422/k10010957391000.html

 魚拓的に、テキストをひっぱっておきましょう。

《ビルが所狭しと建ち並ぶ香港では、建設現場の足場に今でも竹が使われています。数十階建ての高層ビルで職人たちが竹とナイロンのひもだけで次々と足場を組む様子は、香港ならではの光景です。竹が重宝されるのは、金属に比べて安くて軽いから。高い場所でも簡単に運搬でき、切って長さの調整も簡単です。竹の足場は100年以上前に中国本土から伝わったといわれ、1960年代以降の高層ビルの建設ラッシュとともに、香港で独自に技術が発達しました。今では、業界団体が資金を出し合い、無料で講義や実習を受けることができる竹の足場の訓練施設まであります。竹をひもで固定する方法をはじめ、足場の素早い登り方や落下しにくい姿勢など、若者たちが技術の習得に励んでいます。ところが、最近は竹に代わって鉄製の足場が普及しつつあります。鉄は組み立てが簡単で熟練した職人の技術が必要なく、このところ鉄の価格が下がっていることが背景にあります。

 こうした中、伝統の竹の技術を後世に残そうとする人もいます。竹の足場職人をしていた李家俊さん(49)は若者たちを率いて、粤劇(えつげき)と呼ばれる伝統芸能の巡回公演のために、竹組みの劇場を作り続けています。3000本以上の竹で劇場を組み立て、公演が終わると解体して、年間30回、香港各地を回ります。李さんは、竹組みを文化として残していきたいとの思いを強く持っていて、手がけた劇場は伝統の粤劇と抜群の調和を見せ、観客を魅了しています。香港のあちこちに見られる竹の足場には、独自に進化した技術への職人たちの熱い思いが込められているのです。》

 香港のみならず、台湾でもよく見る竹の足場。インドネシアでもよく見かけたと記憶しています。バリ島のGreen Villageあるいは○○が展開している竹の建築(構築物)の可能性について、まだ私たちはとらえていないのです。評価があまりにも低調なのは、開発と伝統の隙間にあるものだからでしょう。

 もうひとつの話題は竹にまつわる久しぶりの大著の刊行。

小林幹夫 著『原色植物分類図鑑 日本のタケ亜科植物』(北隆館)

 県立図書館に入りますように。

国家機構は交通形態から生まれる

「国家機構は交通形態から生まれる。つまり中央と地方を結ぶ「道」から生まれたということになるだろう。」

保立道久の研究雑記〜2017年4月21日 (金);基本の30冊、平川南『律令国郡里制の実像』

  至言。現代の政治においても、道路や新幹線の誘致・建設というものが、なぜあれほど熱をおびてしまうのかというそのワケを、このあたりから丁寧に読み解いてみることでその是非とともに、別な可能性を開くことができるのではなかろうか。

 道は必要。高速鉄道も必要。鉄道だって、橋だって、トンネルだって……。けれど、それじゃないし、なんか違うんじゃないか、という論がそこから生まれるかもしれない。

 それは、歴史をみる、その見方の問題であることがひとつ。そしてもうひとつ。民俗学のアプローチが有効であるような「道」と「交通」の問題である。

 目下の関心事としては、現大東の阿用、現在の日登(木次)へ通じる道、佐白(奥出雲)へ通じる道…など、日常通っている道からみていくべきであろう。

※別件ではあるが、湯町八川往還は、古代の道(ルート)に近いのではないかな。http://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/recordID/1001575725

阿井の田んぼのオタマジャクシ

ようけおるのお。
ここの田圃は手植えでするけん、また手伝いにきてごせだと。

2017春のオタマジャクシ from Masaki Omojiro on Vimeo.


こいつの相談ということできたのです。ひとりでやっておられるとか10年以上も。えらいと思う。

けっこうな老木でも萌芽がこんなに。
「いい歳なんだから(そんなになにもかもできないし、やめておけばいいのに)」と奥さんはおっしゃっておられたのだが。生命の力が大地にみなぎっているのだ。そうした力に助けられ、また助けてもいるのだろう。

竹の焼畑はやりやすいか?

 5月の火入れに向けて年間の計画を見直している。整理されないままの資料のストックを並べ直すなかで、昨年の「焼畑2016-p0401」ファイルが目に入った。要改善項目として次にようにまとめている。

◉3.昨年うまくいかなかったことの改善

《伐開・火入れ・種蒔・収穫・加工(調理)技術の向上をはかること》

●うまく燃えなかったが、要因は複数指摘されている

 乾燥期間が足りない→6ヶ月は必要

 孟宗竹はそもそも燃えにくい→他の材を混ぜる。たとえば杉の枝など。そもそも丸太など大きな材は焼き畑に不適のようだ。

 8月下旬からの長雨の影響→節に水がたまったのも大。裂いておく必要があるのでは。

●伐採後の整備、防火帯づくりに時間がかかった

  →数本切ったら、玉切りしてまとめたほうがトータルでは効率的。

●蕪の種まきが密すぎて、間引きに苦労した。

●収穫する時間がなかった→想像以上によくできたともいえる。「売る」ことも考えておくべき。

 間引きに苦労したはずなのに、種蒔はさらに密になっていることなど、まったく改善されないことも多々あり、、、だ。

「燃えにくい」という点は「積む」ことでの解消ははかれたのが2016年だった。そして今年2017年は積みすぎないことで、効率をあげていきたい。

 そのためには、もう一度、「竹はやりやすい」という民俗学の報告を見直すところからだろう。

 白石昭臣『竹の民俗』はじめ、竹の焼畑が燃えやすく、作物の出来もよいことはしばしば記録に残されてきた。白石は志津見のそれをスズタケやハチクだと記述している。スズタケは笹に近いがハチクはその太さは明らかに竹だ。しかし細身の孟宗竹があるように、笹に近いハチクもある、たしかに。そう考えてしまえば、「孟宗はそもそも燃えにくい」ということで、「積む」しかないともいえる。あるいは鳥取大の佐野教授に示唆されたように最低6ヶ月は乾燥させてやることにチャレンジしてみることも必要だろう。いや、すでに2016年の9月の火入れは1年以上経過した竹を用いている。けっこう積んだものだが、それほど勢いがあったわけでもない。どうだろう。

 じつは椎葉村で配布しているクリアーフィアルの火入れのシーンに映っているのが「竹」なのだ。たしかに「竹」焼畑は椎葉や西米良で行われてきた。現地もみた。意外なほどに竹は多い。

 椎葉康喜・内海泰*「宮崎県椎葉村大河内地区における焼畑農業」(九大演報( B u l l . K y u s h u U n i v . F o r . ), 9 1 : 3 4 -3 9 , 2 0 1 0)には、こういう記述がある。

《ヒエを作るための春ヤボには大きな木が成長している土地が適地とされた。また,ハチクなどの竹藪やスズタケが優先している林もヒエを作るのに適しており,竹の焼畑の1 年目は地下茎が残っていて扱いにくかったが,2年目は根が腐り,良い肥料となった。》

 《2年目は根が腐り》も気になったところだ。感覚ではというか、土に鍬を入れた感覚ではそうだ。今年の春の地面。あきらかに掘りやすくなっている。

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 本題に戻り、竹のやりやすさについて。

 2015年のセミナー資料をひもときつつ、もうちょい資料をあたってみることして次回へ。