椎茸は菌類である。2025年の世にあってはふつうの常識である。ただ菌類という言い方は世俗的には細菌を含めることもあり、違和感を覚える人がいなくはない。多くのキノコと同様、カビと同じ仲間だとされると首をかしげる人もまた少なくはない。何が正しいということや、正しい知識を身に着けようということへ向かうのではない。菌類であることは、その認識把握において、不確定性を余儀なくされるということをそれとなく伝えたいのである。
あぁ、だから、こうして書くということが大変むずかしい事態となるのだ。一行書いたらつまづいてしまう、ためらうのだ、続けることを。かつて、生物を動物と植物のふたつにわけていた時代があった。いまでいう菌類は植物の一種であってキノコは隠花植物という分類であった。生殖や機構構造、系統において明らかに植物とは異なる菌界というグループができたのは、1960年代であったと思う。
だから、どちらといえば、植物の仲間に近いと常識感覚は訴えるであるが、現在では植物よりは動物に近いものという捉え方が、生物学的には主流である。
こう考えれば、常識的感覚でも納得できるのではないか。植物は形を描ける。静止した状態、カタチそのものが、その機能・性質を表しうる。すべてではないにしても。ところが動物の場合、植物ほどにはいかない。日本語はそれをよく表している、動くものであることがその本質にあるのだから。