雪と蕎麦

私、雪が降ると、蕎麦が欲しくなるのです。

なぜでしょうか。理にはかなっているとは言い難い。蕎麦は身体を冷やすから気をつけよと、『和名抄』の頃より言われていることでもありますのに。

あぁ、叶いうるのであれば、雪が降る何もすることのない休日に、列車に乗って鄙びた蕎麦の店に出掛けてみたいものです。

しかるに、夢は夢。厳しい現実もまたよいものです。今日は吹雪の中を、仕事で出掛けました。写真は車をとめて撮った三沢の風景です。

閑話休題、本日の主題です。

上の写真、二皿に乗せられた蕎麦の実ですが、どちらかが「横田小そば」の実です。おわかりになりますでしょうか。まあ小そばというくらいですから。

答えはこちらのページにあります。

「勝手に奥出雲探求レポート~~奥出雲そば~【横田小そば復活の秘話】」

横田小そば復活の物語、一読いただけましたか?

小生、この小そばづくりを手伝う交流をひとつやってみたいのだがと、とある方に打診しておったのですが、今日、少々またお話をすることができました。

仰るに、横田小そばは、仁多郡の中でも方々でその種(DNA?)が違うというのです。地区Fで採種栽培されてきた蕎麦こそが、ぴかいちでうまいのだと。そのF地区の蕎麦を守り育てるために、交雑しない方法であること、というのがひとつの条件だということです。

いまでこそメジャーになった横田小そばですが、なかでもこのF地区のものとなると、かなり量は限られますし、流通などもちろんしません。

この地に来なければ食すことはできません。

いいですね、食べてみたいですね。在来種と他の地場産蕎麦の食べ比べなんていいな。

奥出雲の地で、蕎麦と、水と、酒と、世にも面白い物語の調べを堪能する、極上のツアーをひとつ企ててみたいなあと、思ったのでした。

……つづく。

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