竹の焼畑2017〜夏焼火入れ

8月6日(日)、11時30分着火〜13時30分鎮火、15時30分消火確認。
おかげさまで無事終了しました。37℃の猛暑に加え、火の熱風熱射が強烈でした。山の馬の背にあたる場であり、風向は不安定という難所ですが、従事者16名全員フル稼働で乗り切りました。稔りの多い回だったと思います。
レポートはのちほど改めて。8月9日(水)に片づけと現地確認調査などを行います。
蕎麦は今回、バラ蒔きするのみでかくこともかぶせることもしていません。
鎮火後2時間を経過していましたが、ところどころ炭も残っており、蒔いた種がぱちぱちと一瞬でポップしていたところもあります。蕎麦の種もコーンと同様ポップすると白くなるのですね。粉をひくと白いのでそりゃ当然といやあ当然かもしらんですが、新鮮でした。


竹の焼畑2017~sec.23

夏焼火入れに向けての最終調整日、8月4日(金)です。猛暑日。最高気温で35℃であったでしょうか。
この日の参加者は5名、、、の予定でしたが、窮状を救わんとする何かが動いたのか、ひとり増え、二人増えで、最終的には8名で取り組みました。
9時~16時までの作業で、おおお、なんとか形になり、今年も準備は整いました。
明日の火入れ。
うまく焼けますように。


竹の焼畑2017~sec.21

7月30日(日)です。夏焼きへ向けての焼畑整備、その何日目なのでしょう。
この日の参加者は4名。
朝の9時30分〜午後3時まで、みっちり作業しました。進んだのではと満足。しかし、人が足りんので準備が黄信号です。
天気予報とのにらめっこは相手が笑ってくれたようで、8月6日の火入れ、天は「良し、やれ」と言ってくれているようです。



竹の根がつくる土と土用の丑と

7月24日は1時間半ほど山仕事。間引きと火入れ地の様子見である。様子見のほうは何を見るわけでもないのだが、何が生えているのかとか、今の時期の風はどうなんだろうとか。そんななかで土をみて少し驚いたので、そのことを記しておく。

こちら、竹を伐り火を放って3年目の土である。

1年目は鍬を振り下ろせば跳ね返さんばかりにガチガチであった。この日、振った鍬はさっくりと土の中に潜り込むことができた。いまだ根は張っているものの、ぽろぽろとくずれる。あともう2年もすればフカフカになるのではないか。今段階で歩けばクッション性をもっているのではっきりとわかる。腐葉土の上とまではいかないが、明らかに違うふかふか感がある。

これ、森に戻るにしても、畑にするにしても、大変なポテンシャルをもった土だと思うのだ。

どうだろうね。

土用の丑は昨日だったか今日だったか。意外にもウナギのことに言及する声は聞こえてこなかった。スーパーの売り場をみればわかるように、もはや高嶺の花であって、そうやすやすと買える代物ではない。

だからこそ、この日に買おうとなるのだろうが、もはや無理も限界であろう。

巷間よく知られているように、ウナギはもともと夏には売れないものだ。その旬は油ののる冬である、天然ものであればなおさら。ただ養殖であれば季節は関係はないようだ。江戸時代後期、夏に売れないウナギをどうやったら売れるかということから「土用の丑の日に鰻を食す」という新習慣ははじまり、養殖の時代になり、稚魚の乱獲と表現されるが、それどころではない。約半数が違法な取引で稚魚を入手し養殖しているという報道があったのは3ヶ月前であったろうか。

ニホンウナギは準絶滅危惧種。絶滅の日が確実に近づいている。

な、ら、ば。

鰻に変わる土用の丑の日の新習慣を発明したらよろしいだろう。

そこで、ウのつくものではないが、シのつくものであれば、困っているものがある。

シカ

土用の丑の日に鹿肉を食べる。

なんとかならんもんかのお。

星の名前と民俗と

 wiki野尻抱影をひくと、天文民俗学者とある。天文民俗学、はて、初めて聞く言葉だ。JKの全文横断検索でかけてもヒットはしない。googleではいくつかのサイトが出てくるので、ある種の造語であろう。
 星の伝承研究室の北尾浩一氏が、2006年に『天文民俗学序説 ―星・人・暮らし―』を著されている。この書ならびに北尾氏が嚆矢となって、小さくとも広まっている言葉、それが天文民俗学であると思われる。
 古く”天文民俗”を調べ集めたのは、野尻抱影ひとりであるかに独見していたのは、失礼なことであった。
 北尾氏は、いまも聞き書きに全国を訪ねておられるようで、島根県では、出雲市大社町宇龍に17年ほど前にこられて、語り部の喪失を悲しんでおられる。
出雲市大社町宇龍の星の語り部

《「よんべ(ゆうべ)、いつまでおったんや」「スマリがあがるまでおったー」
そのような会話をした日々は遠い昔になってしまった。七夕も海に竹を流してはいけなくなってから行なわない家が増えた。》

 いまや七夕の竹は海にも川にも流さない(せない)のだろうか。小さく切り刻んでゴミの日に出すくらいなら(そんな世の中であるのならば)、七夕の祭りなどやめてしまうのがまっとうな感性であろう。
 さて、実はここまでが前置きのつもりであったのだが、時間切れゆえ、つづきは次回へ。
 以下、備忘として項目をあげておき、のちに加筆しよう。
・死んだら天の川へいく(漁師の聞き書きに頻出…要確認)
野尻抱影『星三百六十五夜 夏』に「七夕雨」あり
 →旧暦で七夕をまつる地域にはこの日の雨を吉とするところがある。出歩かないこと。雨が降らないと七夕さんが作物をもっていく。降れば豊作。というような。北尾氏の聞き書きには、七夕の日には漁に出ない、出ればイカが葉や茄子に化ける、というものあり。
野尻抱影『星三百六十五夜 夏』の6月28日「へっつい星」に、この一文あり。

《思い出して、私は、江戸時代の学者畑維竜の随筆『四方の硯』(※日本随筆大成〈第1期 第11巻〉所収)の中にある文を読み返したー
 ー具象を見ることは、農民よりくはしきはなし、大和の国は水のとぼしき処なれば、四月頃より夏中、農民夜もすがらいねずして、星象をばかり見て種おろし、あるひは夜陰の露おきたるに苗のしめりをしり、米穀の実のると、みのらざるとをあらかじめはかりしる事なり。その星に、からすきぼし、ひしぼし、すばるぼし、くどぼしなどやらの名をつけて、其の星は何時に何の位にあらはれ、何時に何方にかくるなどいひて、その目つもりにてはかること露たがわず。云々》

 

竹の焼畑2017~sec.17

7月22日(土)。夏焼きへ向けての焼畑整備、その5日めです。
この日の参加者は、な、なんと3名。
いや数ではありません。問題は。
内容についてはのちほど追記するとして、畑地の状況をお伝えしましょうぞ。
・中山東南上部
アマランサス赤穂選抜エリアです。日照の影響なのか間引きをさぼったからなのか、成育は遅れています。モチアワはようやくのびてきました。間に合うのか。大豆はぼちぼちです。

・中山裾部
先週、牛の侵入対策をした箇所です。今のところ最終ラインは突破されていません。牛に食われたモチアワですが、なんとか葉を出し直しており、ひょっとしたら出穂から収穫へとたどりつけるかというところ。

・アマランサス間引き
ここまでほたらかしちゃいかんですよね。そら成育が遅れるわけだわな。反省。

・春の火入れ地ホンリー
一度はあけたゲートを閉じてみています。が、食害はさらに拡大しているようなそうでないような。食われた脇から芽がでてきていますので、このまま食害なしでいければ実をつけるはず。葉が枯れかけているものがちらほらあります。水か窒素が足りないのでしょう。猛暑も一因でしょうか。種は台湾高地のものですからね。

・サツマイモ
やや遅いきもしますが、草刈りを丁寧にしていることもあり順調か。

・ヘミツルアズキ(ハタササゲ)
ここまで大きくなりました。

裏庭の片隅でトノサマガエルとばったり

 気温が34℃をさすような猛暑日が続いています。雨が降らないので、庭の木々がそろそろバテ気味な印象。そんななか、外流しがつまり水がたまっていたので、やれやれ掃除しますかとかがんでみたら、小さなトノサマガエルとばったり。
 国内では准絶滅危惧種に指定されていますが、島根県ではまだ普通に見ることができます。とはいえ、私が子どもの頃、30年〜40年前とくらべると、たまに見る程度であって、「ほらそこにいるでしょ」と簡単に教えることは難しいものです。そう。都市からやってくる、生き物好きの子供たちにとって、トノサマガエルを捕まえた思い出が忘れらないくらいに大きなことなのだと聞いたこともあります。島根県内ではなぜトノサマガエルが絶滅危惧に至っていないのかのついて聞いたことはないのですが、自然地形と水田の様態によるところなのかなあと思ってみたりはします。
 しかし、県という単位で自然を見るのは、本当に仕方なしの便宜であって、せめて水系単位でレッドデータは見るべきなのでしょうね。トノサマガエルでいえば、斐川平野では激減しているのではないでしょうか? たまに立ち寄る実家周辺ではまったく見なくなりましたから。
 
 そんなトノサマガエル(Pelophylax nigromaculatus)ですが、ちょっと目を話した間にいなくなりました。せっかく自分だけの小さな家(池・縄張り)を見つけたと思っていたのに、そうそうに水を抜かれて追い出されようとは思ってもみなかったことでしょう。すまん。山をこえて北に100mいけば田圃もあるのですが。水辺に乏しいわが家周辺ですので、産卵の場を得るのには労多きことだろうなあ。がんばれよ。
 さて、下の写真はそのトノサマガエルではなく、アマガエル。トノサマガエルと比べると、手足の吸盤の力が相対的に強く、U字溝のような壁面でもよじ登れることなどから、絶滅危惧からは逃れているようであります、いまのところ。繁殖時期もトノサマガエルより長いのかな。6月までの夜、裏の畑の方ではよく鳴いていました。その頃ほどではないですが、今でも夜の鳴き声はにぎやかです。
 雑食性で、虫を食べてくれるらしいので、ヤモリ同様、繁殖繁栄を願う種族です。
 

 
 一方、蟻が多すぎるのではと。畑にも家にも庭にも。バランスを取り戻す途上の過渡的なものなのかどうなのか。経過観察としたい。
【参考ページ】
◎しまねレッドデータブック
 県民必読。コウノトリでどうたら騒ぐ前にもう少し読もうよ。
◎トノサマガエルの生態や捕まえ方(HONDAキャンプ・生きもの図鑑)
◎ニホンアマガエルの生態や捕まえ方(同上)
 とてもよく編集されています。考えて丁寧につくられていますよ。クリックひとつで読むことができることに、頭が下がります。監修の長崎大学教育学部大庭伸也准教授は、「タガメの採餌を巡る生態学的研究」のタイトルで2016年度日本昆虫学会若手奨励賞を受賞した方。
 

セミがいっせいに鳴き始めた2017年木次の夏

 平成29年7月19日。本日島根県東部は公式?に梅雨明けとなりました。梅雨らしい日はほんの数日だった気もします。気温が数日前からぐっとあがっての連日真夏日でしたので、あぁ、名実ともに夏なのだなあと、それはそれとして思います。
 今日の話題はセミです。
 今年の夏は、いろんなセミたちが、いっせいに鳴き始めている。
 気の所為かもしれません。今の時刻(夕刻)、耳にすることのできるセミの種類をあげてみましょう。こちらのサイトを参考にしながら。

 ●いろいろなセミの鳴き声を聞こう(子どもの科学・誠文堂新光社)

 ニイニイゼミ

 アブラゼミ

 ヒグラシ

 ツクツクボウシ

 ……。ニイニイゼミ、ミンミンゼミ、アブラゼミの区別が曖昧です。精進して聞き分けられるようになりたい。今年の夏の課題。