出雲の山墾り_2019_sec.21

7月13日、21回目の活動セクションです。
 去年より火入れは1週間ばかり早かったはずですが、気候のめぐりあわせが悪く(高温下で梅雨入り遅く降雨少なく、梅雨入りしてからは気温が低い)、播種したものたちの生育は、遅い=よくないと感じます。 こちらは昨年2017年7月15日の陸稲。これとてずいぶん定植が遅れ、やきもきしたことを覚えていますが、こんな具合。
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そして、昨日の陸稲の様子。

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次。上の写真よりおそらく7日ばかり前に定植したものがこちら。

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 ところかわって、ケタ地のアマランサス。ほとんどダメかと思っていたのですが、他の草をよりわけ「救出」したもの。

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 昨年、2018年7月28日のが下の写真。あと10日でここまではとうてい無理ですが、10日遅れとして、8月7日にはここまでいきたいものです。

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陸稲苗の定植

 6月29日の土曜日、陸稲苗・ネリカの定植をした。育苗箱2つぶんである。6月5日前後に播種した同じネリカの種の様子はといえば、かなり成育が悪い。裏の畑の隅の日陰に植えた種と比べても、高さにして半分以下である。荒れ地では根が張るまではこんなものなのかもしれない……というレベルを超えているようだ。今日、定植をその成育の悪い場所の上方でやり始めたところ、あぁ、と今更ながら気づいたことがあった。
 これまで、牧場地内の焼畑も春に夏にいくつかの場所でやっており、それぞれ土質が異なっていたものだが、今回はどことも一線を画するような違いがある。通称でナラヤマと称している場所の北東傾斜部は礫が目立つ。目立つどころが礫しかないようなところさえある。火入れの前は一面、孟宗竹だったはずなのだが、同じ北東傾斜部でも上部にはかなり多様な植生が竹林下層部にあり、伐開後に続々と再生していたものだ。それに比して、下層の礫が多いところについては、再生竹と葛が出始めているのみ。火入れ前もそうだったろうか。  そう、表面部だけみれば北東傾斜部はそうなのだが、冒頭にあげたネリカの成育が悪い場所も、今回、苗を定植しようと鍬をいれてみれば、真砂になる前のような砂粒が多かったのだ。植物の成育にはきびしいだろう、これは。
 てなことを考えつつ、定植予定の場所を変更して、東部の上方へ。こちらは赤っぽい、やや粘土質の土壌だ。陸稲にはいいかもしれない。ただ、この場所は9月をまわると日照が悪くなる。  あぁ、そうそう。この場所、もともとは半分やけになりながら稗を鍬入れして条蒔きし、モチアワをダメ元でバラマキしたところでもある。
 稗はいまだ発芽せず、モチアワも同様。  ダメ元はやはりダメであったことがわかったのだが、1本も芽が出ていないというのは、こたえる(た)なあ。
 雨が降り始めたので、13時40分できりあげた。

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▲直播のネリカ(陸稲)。なんとか生きてくれ。結実したとしても粃が多くなるだろうなあと思いながら。

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▲高知のモロコシもがんばれ〜。

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▲島大で播種したモチアワは、ホンリーよりも出芽がよいようだ。こちらの斜面はもともと土の条件もよい。ここはホンリー、モチアワ、ツルアズキ、ハタササゲ、サツマイモの混植。

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▲礫の多いナラヤマ北東部斜面

山で仕事をする人

昨日は奥出雲町チェーンソー研修。ベテランコースは3人組で深い森の中へ。珍しげな鳥の鳴き声が響く木もれ陽のなか、「きこり」さんたちの話がとっても面白かった。「ひとりでやるのがいちばん安全だね、じぶんのペースでできるから」「ふたりのほうが効率はあがるけど、ゆとりがなくなるんだよ」「なんかしらんけど、あぶないとかいやな予感とか、危機察知というのは、ゆとりがないと感知できんからね」…などなど。  こうした言葉の端に、すーっと、糸のように細くはあるけれど何かがそこに流れ続けているような、そんな線を感じることができる…ような気がする。

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森の中のドクダミ

 庭や畑では、のび放題やりたい放題で、少々の抜き取りをものともせず拡大するもの、ドクダミ。その臭いは鼻につき、悪臭の類に入るのだろうが、そんなにひどいものでもないと私は感じる。薬草として重宝される(た)身近な植物であって、葉を乾燥させて炒り、茶として飲むことは、子供の頃には「美味しい」とさえ感じていたのだから、悪い印象はないのだ。

 かつて裏の畑はドクダミ畑かと見紛うほどのはびこり方であった。ずいぶんと縮小したとはいえ、少しでも地下茎が残っていれば、小さなほんの目立たぬ葉を地上に出し、少しずつでも再増殖をはじめる。そうしたところは手がやける厄介ものだ。茶にしようとしたこともあるが、けっこうな量の葉を集めねばならないことが、やってみてわかり、爾来、手をつけずにいる。

 今では、その白い花(構造上は花弁ではなく、本当の花は黄色く見える部分であるのだが)を摘んで飾るくらいのものにとどまっている。

 そのドクダミ。先日、奥出雲のチェーンソー研修の折、杉林の中で出会った。庭や畑では「猛威」をふるう強い存在感をもっているドクダミは、森の中では多くの「仲間」と共生する、ひとつの植物にすぎない。あぁ、この違いはなんなのだろう。

 

スペルト小麦の刈り取り

 スペルト小麦については、遅い梅雨入りとなっていることが幸いして、昨日、6月21日の午後、裏の畑ぶんを刈り取った。もう4日〜5日あればなあという色づきだった。ひと束半くらいはまだ青さが濃く残るものだったので残している。一畝ぶんだけなので微々たるもの。昨年の3分の1〜4分の1くらいではなかろうか。今年は山の畑に多く蒔き、その全部が牛に食べられてしまったので、まあ、種とりと少しがとれたくらいだろう。

 来年どうなるかは見えないところ大。まずは昨年の籾をねずみに食べられる前に脱ぷすることだ。
 あれこれ、考えるに、、、、とここから脱線する。

 いや目の前だけのことをやるのに精一杯であることの劣勢ぐあいが、ほんとに手におえなくなっているようで、やらないことをどんどんつくっていかねばと、こうして「やること」をあげるたびに思うのだった。
 そうすると、あぁ、夏焼だなと思う。
 とはいえ、まったく「焼かない」わけでもない。
 火入れという次元のものでなく、小さく、いくつかの区画を「燃やす」予定に切り替える。
 ざっと3〜4箇所あるし、そのうち2つくらいは、柵をつくれば、蕪の種をわずかばかりならまけそうである。つまり、「ひとりでもできる」範囲である。
 閑話休題
 さてスペルト小麦に戻る。
 えー、去年種まきしたのはいつだったかと。ブログの履歴をたどってみると、、、。

 2017年…10月26日

 山畑にスペルト小麦の種を蒔く

 2018年…10月25日頃

 カブと小麦

 ほぼ同時期なのだね。確か昨年はもっと早めようと予定しつつ、結果同じ時期になったのだった。
 今年の秋はもう1週間早めて10月18〜20日ごろとしよう。山の畑については10月15日でいいだろう。 

6月12日のイネとムギ

遠州、信州への旅から帰り、苗が生きていたことにほっとした昨日の晩。来週はこの苗を植えに山の畑へ。といきたいものの、これをどこにという問題もさることながら、いつものことで、やることが山盛りとなって立ちふさがります。ふみわけかきわけ少しは歯をくいしばり、微笑みながら前に進みたいものです。
ポット苗はネリカ。今年はじめての試み。火入れの3日後(6月5日)であったか直まきでまいてもいます。写真にある苗はその日からさかのぼること10日は前に、この箱に播種したものだと思います。長粒種なので、精米機での籾摺りがうまくいくかはやってみないとわかりません。
ポットの苗をはさむようにしてあるのは、イセヒカリ。熱帯ジャポニカの血をひくものと認識しているが、今年は休むつもりだったのを、藁がほしいなという動機で少しだけつくることに。

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今週はハダカムギ脱穀を晴れた日にと予定していたのだが、明日になるのかな。  スペルト小麦はようやく色づいてきた。2周間後くらいなのかな。雨とうまくタイミングがずれるとよいのだが。

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◆追記(2019/11/17)
ネリカの苗箱は5月25日頃の籾まきということになります。これ遅すぎました。11月に至ってほぼ無収穫という結果。イセヒカリならば5月下旬でもよかったのですが。
来年再チャレンジするのであれば、4月15日には籾まきかと。一箱ぶんくらいは種籾がとれないだろうかと思います。イセヒカリについても来年は4月中旬の籾まきとしたい。緑化期(苗を光に慣らす時期)の適温は昼間20〜25℃、夜間15〜20℃というから、5月上旬ほどが適期ではあるのですが。

火入れの翌日に

 竹株が水を地下から吸い上げている(であろう)ものですが、こうした株の周囲に炭化物が多いと糸状菌なのか放線菌なのかが大量に発生することが春焼きではよく起こります。 可能であれば、採取して、どんな菌なのかを知りたい。

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春焼き備忘録

6月2日(日)、春焼きの火入れ終了。

播種も報告も遅延しとるので、思いつくまま、まずは残しておく。

…順次加筆予定につき、草稿として……

まずはレポート速報版より概要を。

1.実施日時…令和元年6月2日(日) 8:00〜20:00

2.実施場所…仁多郡奥出雲町佐白地内(ダムの見える牧場林地)

3.参加者数…火入れ従事者18名/見学者4名 ※総22名

  ※参加者住所地(松江市雲南市、奥出雲町、出雲市広島県京都府

4. 概  要

 11時30分着火、15時30分延焼終了、16時30分鎮火。

 天候:曇時々晴、最高気温28℃、湿度不明、風0〜1m(着火時)。

火入れ面積約18アール。2区画分の予定を変更して1区画(A区画)のみで実施。飛び火はなし。

 区画内の刈って伏込した草木含めてほぼ全焼。

次にまず当日の時間経過を。

7:40  先発着・準備開始

8:00  一般参加受付開始

9:30  学生団体到着

10:00 全体ミーティング後、配置確認、エンジンポンプ・ホース・ノズル配置と放水テスト

11:15 火入れ式(風0m…火入れ局地/気温28℃/晴れ/湿度不明)

11:30 西南斜面上部より着火(人員配置:点火部3、上部4、ポンプ2×2、シューター5 等)。開始30分までは火勢弱く、材の移動・火掻き棒での浮かしなどへ人員を投入。

12:10 延焼はじまる。

12:40 西南斜面側の延焼が竹積み部最下部へ到達。防火人員配置をシフト、東南斜面側上部より着火。

13:15 東南斜面側防火帯域を火入れ地内側へ移動。主にササ類茎部堆積の層を重ねて迎え火のラインを形成し上部から順次着火。内部の延焼が外側に広がる速度が早いため。

14:30 東南斜面側の延焼が最下部へ到達

15:00 東南斜面側最下部の火勢が強く、防火帯草地への延焼がはじまったため、エンジンポンプによる防火、消火の放水を実施。

15:40 主要部の火勢が落ち着く。北西部裾地の竹へ着火開始。防火ホースの破損など状況事態をみて、材の約半分を移動し、火勢を弱めた状態での燃焼に切替え。

16:15 火勢弱まったため、順次撤収準備。

16:30 鎮火。撤収開始。

17:15 終了ミーティング、全体解散。

18:00 現場見回り開始。斜面残置の炭火丸太の移動。南西部防火帯へのエンジンポンプによる防火放水。その他火切り線づくり、掻き出しや落葉堆積箇所の崩しと放水など。

20:00 火入責任者現場最終確認、退去

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出雲の山墾り〜竹の焼畑2019:sec.13

 5月25日(土)の活動について簡単に記しておく。

 10時〜16時、島大里管関係が3名、そして山村塾が私1名。雨が降らず、水が牧場でも足りないということで、水路からポンプで汲み上げる。防火用水タンクへの給水のためだ。この日、昨年里管で購入したエンジンポンプの試運転をする予定だったのだが、なんと放水ホースがない(使えない)ようで、そちらはそちらで現場の作業はできなかったようだ。最高気温は33℃をこえたのではないかというほどの炎暑だったゆえ、どちらにせよ山での作業はできなかったろう。

 もっと気温が低ければ、立ち枯れたままになって約2年がたつコナラの大木を伐採する予定だった。まわりの草木を切り払い、チョークで線をいれ、方向や手順などをさらって、いざチェーンソーで受口をつくりはじめようとしていた。ま、その前から、息があがり気味で、休み休みとりくんでいたのだが、「やめよう」と決断したのだった。

 直径がけっこうあり、せいぜい間伐用の非力なチェーンソーでもあり、ガイドの長さが半径に届くかどうかというほどのもの。けっこう、時間も体力もかかるだろうし、集中しつづけねばならない。倒すのなら雨を吸う梅雨入り前がよいのだが、ともかくこの日はやめ。

 

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 あとはナラ山上部の草刈りを1時間半ほどもやっただろうか。1週間前とくらべて、切ったはずの灌木が株からまた枝葉をのばしているのには、驚きもしたが、やれやれという気持ち。

 

 翌日の参加人数の報告が来ていないのだが、おそらく4〜5名。エンジンポンプの試運転と防火帯づくりをやったようだ。裾野の草刈りはできていないので、水・木とひとりでチャレンジ! やるか、と気持ちを入れて前進なのだ。

ハダカムギの収穫

昨日のことなので、それは5月27日の「仕事」である。山畑と事務所(とこれから呼んでみる樟舎の小部屋)の裏の畑からハダカムギを刈り取った。どれほどだろう、背負籠に2杯分くらいだとは思う。夕方から雨の予報が出ていたし、ハダカムギの名の通り、籾から実が顔をのぞかせているものもあったので、こりゃ雨にあたったらいかん、是が非でも今日中にはとりいれようと決めていた。

ハダカムギは昨年の秋にはじめて撒いたもの。のうけんから購入したごく普通の種子である。

●平成30年産「イチバンボシ」六条裸麦(うるち麦)種子 100g/480円

動機というほどのものではないが、雑穀MIXに入れてみたかったのと、脱穀がスペルと小麦よりは簡単そうに思えたのと、ほかさまざまな理由によるが、このイチバンボシ、うまいということを聞きつけ「食べてみたい」という好奇心にかられたのが大きいのだとおもう。振り返ってみれば。

登熟・出穂、ともに早い。スペルト小麦がどうしても梅雨にかかるのとくらべると、長雨にあたるリスクはここ、出雲地方のやや山間部よりの地域でもほぼ0に近いものだとわかった。後作に豆類、あるいはナスやトマトをも想定した場合でも、組み合わせやすい。

と、いいことづくめのようではあるが、スペルト小麦とくらべれば、根の張りは弱く、山の畑には弱い。茎をみても、ちょっとした風や他の草にはすぐに負けて折れてしまう。そこはやはり近代栽培種らしい性格といえよう。

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山畑についてはもっと密植でよかった、、ように見えるのだけど、丈が伸びてない未熟なものがまじっているのだ。裏の普通の畑だとこんなにはならないのだが。春先4月の頭くらいまでは、同じ山畑でもここと、より山際の陸稲の後作地とではこの写真にあるところのほうが草勢がよかったのだが、最終的にはほぼ同じくらいにはなっている。根のはりかたと関係するのだろうが、麦作一般にいわれている多肥に向くのかなあとは思う。牛が侵入して糞を落としたところの周辺だけは稔り方があきらかに違う。この傾向は種を継いでいってもそう変化はしなさそうな気はする。

一方、山畑のスペルト小麦はすべて牛に根元まで食われてしまったのだが。だが。しかし。この日、そのカブから数本ほど茎をのばし出穂しているものを発見。ちがうよなあ。スペルト小麦の魅力というか力。それは土壌をつくっていく力でもあるはずで、そこに着目・期待しているのだった。あらためて、課題となっている脱穀・脱ぷに挑戦する気持ちをその姿にもらった。

奥出雲山村塾のfacebookページでのハダカムギのはぜ干しの姿をシェアしている。http://bit.ly/2Kc4eTV「ゴーゴー剣山&にし阿波」でアップされている剣町貞光の三木栃集落のものだ。

脱穀・脱ぷについては、来週、火入れ後の作業として予定している。