その水はどこからくるのか

 蛇口をひねれば水が出る。ありがたいことだ。感謝の気持ちを忘れようが粗末にしようがそのことの価値は変わらない。水を汲むという大仕事にかかわる時間をほかのことに振り向けることで、いまのわたしたちは、生と社会を営んでいるのだから。

 だが、どうだろう。「蛇口から注ぎ出る水、その水はどこからくるのか」という問いに、はっと立ち止まり、いずまいをたださねばと思う大人の数のへりようは、見えないだけに、そらおろしいものがある。

 ことは水にかぎらない。みずからを、家族を、地域を、国を、飢餓や差別や汚職やありとあらゆる不合理で理不尽なものにまみれながらも、成り立たせているものごとに対する「理解」が、徹底的にかけている人たちがまとめて出現するようになっていると、感じるのである。

 どこかのステージで、それが常識であり正当であるとなったときに、戻ったり、修正したりはできない。。。。わけではない。それができる、ほとんど唯一の手段が活字メディア、「本」であり「雑誌」であるところの「出版」なのである。

 さて、そうした抽象の水ではなく、具象の水たる、この水路の水。島根県雲南市木次町にある尾原農村公園の水路の水である。ときは天平の時代。この水を汲み、なにがしかの容れ物に大事にかかえて、この地から都におわす天皇のもとに、行かんとする男がいた。

 その姿をどう想像したものか。そのときの風景はいかなものであったか。思い描くために、もう少し、書をめぐってみる。

美郷町君畑の焼き畑

 白石昭臣『竹の民族誌』(2005;大河書房)。竹の焼き畑は、この書がなければやろうとは思わなかっただろう。実証とは遠く、実験というほどの体もなしえないようなもので、白石氏が究明しようとしていた「ブッシュフォロー」タイプの焼き畑がもっていた意味や技術への思いも足りないものではあったので、引き合いに出すのは心苦しくもある。しかし、辛さも乗り越えがんばったとは思うし、うまくカブが育ってくれれば、”竹の根や地下茎があるから、焼き畑は不可能では”という疑念にさらされた白石氏の面目を晴らす一石くらいにはなろう。

 しかるに、私、まだ、きちんと読んでおらんのです。その大事な本を。これから、おそまきながら、というのが昨日、今日のこと。そして、いくつかの誤りが目についたりしたので、気をつけて読む必要を感じはじめてもいたそのときのこと(出雲国風土記のひとつめの鬼のことを意宇郡のこととしている→大原郡が正しい)。いや、私こそが、「見落としていた!」という節がありまして、ここに記します。

【事例3】島根県邑智郡邑智町君谷 この地区でも竹藪を主とするヤキヤマ(焼山)ともいう焼畑がみられた。このヤブ焼きは周辺の山をハンゲ過ぎに焼くもので、春にはじめに焼くこともある。数人の仲間で伐る。女竹や笹薮ばかりでなくクロコなどの竹林も焼く。飛火に注意しつつ竹を焼いたあとは灰が堆積する。そのなかにアワ、小豆、ナタネなどをローテーションを組んで播く。ソバをつくる人もいる。ソバを撒いた周辺に別の種を播くこともある。アワは春と秋に播く。ここでの作物は手をかけないが、美味である。3〜4年ののちに放置するが、その7年間、紙の原料であるミツマタを作るところもある(このヤブ焼きの伝承者は大正14年生まれで、現在も復原を試みることが可能と語る)。

 この括弧内を見落としていたのです。復原の意思というか可能性を記すというのは、なにかがある。伝承者は大正14年生まれ。存命であれば90歳か。こりゃ、美郷町へ確かめにいく必要があります。志津見の件もあわせて、どこかで時間をとりましょう。

竹の樽あけ

 ドキドキしながらふたをそーとあけると、赤く染まった液体。臭いはきついですが、いやではないかなあ。なれると平気。悪臭とは違うと思います。さてさて、7月初旬ごろにつけた真竹ですが、取り出してみました。水にさらすまえからさらさらとほぐれています。まだ若すぎかなあというものだったので、これは想定内。 image

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 そして、こちら孟宗竹です。トラックの荷台に積んで運び出し、民家裏の小さな竹林に、樽をおいて漬け込んだのは約100日前。今日、樽をあけて、軽く水で洗いました。よくほどけます。流水だけでバラバラになります。よしよし。合格。(鍋に入っていると、ほんと素麺にみえてしょうがない) さて、これから、網に入れて、山水にさらしておきたいのですが、いまに至るも、そんな奇特な場所は見つからず。なくはないのですが、小屋でもいいので、作業ができる屋根のあるところがベター。探しています。
◎水について……今回つくづく思うのは、竹などの材料はいささか遠くにあってもよいが、水(流れる水、きれいな山水)はそばにないと無理。
◎漬けた樽の置き場について……匂いはそれほどじゃありませんので、柿の木でもなんでも日陰ができる木、もしくは庇の下でもOK。

温海カブの種を蒔く

 火入れが、度重なる延期で、9月に入ってもできそうになく、蕎麦蒔きは今年は断念しました。カブでいきます。温海カブの種を入手しました。津田カブも少し予定していましたので、今回は種とりをおこなわず、両方まきます。津田カブの種は2aぶんということでしたので、10〜15aぶん???

 再計算してみますわ。

 そして、種の袋に記載されていることへの注釈メモをいれておきます。

◎温海カブの種蒔きメモ

播種期:山形県温海町一霞地区では8月中下旬→奥出雲町では9月上旬かなあとみてます

播種法:山の上部から火を入れ、燃え尽きて1時間後、灰の上に播く。→→この通りやりましょう

覆 土:散播後、木の枝でたたき、タネを灰や土と混ぜる→この通りに

発芽適温:20〜30℃

生育適温:10〜25℃

栽培法:播種後、降雨があれば数日で発芽する。生育状況により間引きや除草を行い…(後略)

用途:煮て食べるには堅い。収穫したカブは葉と根の先を切り、酢と砂糖塩を混ぜあわせた「甘酢漬け」にする。1〜2週間漬け込むと、酢で果肉全体が赤く染まり美しい

発芽率:75%以上→山形の在来種旧仁多町では、この温海カブを焼き畑で栽培していましたので、気候・土壌は適しているはずです。

種子数→6万粒購入しています

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◎温海カブについて

 まずは概要。

 名称となっている温海町は合併によっていまでは鶴岡市の一地区となっている。この赤カブは旧温海町一霞地区で栽培されてきたカブである。映像作品として私が知るものでは、「よみがえりのレシピ」。そして、未見ながら、NHK山形が1993年10月に放映した27分作品「東北発見:赤カブに生きるー山形県温海町一霞」がある。

 つづく。

 

 

蕎麦を播く

 横田地方の在来種、横田小蕎麦6キロを入手しました。

 通常は1反ぶんだそうです。焼き畑の場合、どうなのか。

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 これから追記して、まとめていきます。

 まずは、種を届けてくださったYさんから聞いた話のメモ。

 大事なことだけでもメモ書き。

・刈るとき……手刈りするとき、根が浅いので、すぐ抜ける。鎌でおさえるようにして、手を動かしてすっと切る感じで。

・乾燥……晴れた日などときどきシートの上にひろげるなどしないとなかなか乾かない。

・刈りどき……次々に実をつけるが、待つより、最初につけた段階で刈ってしまうのがよい

・小蕎麦は背丈が信州などの一般品種よりものびないものである

・他の品種と交替で植えたりしても、交配がすすんでしまう。

 つづく。

前布施の焼き畑

『尾原の民俗』に焼き畑の記述があると聞いたので、確かめておかねばと思いながら、のびのびになっていた。所在はわかっているものの行く暇がなかった。話ついでに他の書もあげておこう。

★「悠久のふる里尾原北原の年輪 : 木次町尾原北原民俗誌」内田稔 編著;1994.12

→県立図書館開架にあり、一度閲覧。複写のため要再訪。木次図書館での所在未確認。

★駒原邦一郎著:私の村のはなし

→県立図書館蔵。仁多の図書館にはないようだ

★『日本の焼畑』佐々木高明/著;1972

→県立図書館蔵。要再読

★「牛と農村の近代史」板垣 貴志/著

→県立図書館貸出可

★「三澤乃神々とおやしろ」陶山親敏

→県立図書館蔵

 さて、『尾原の民俗』だが、島大の地理研究室でささっと見て複写した。

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 備忘すべきことを箇条書きしておく。

◉前布施の焼き畑

・昭和40年代まで行われていた

・共同でやるときは1反。個人でやるときは1、2畝

・8月のお盆までに火入れする

・朝4時から火入れ

・ヒミチは6尺(約2メートル)

・1年目に大根、2年目に小豆、3年目に植林(桧、杉)

・土がいいと3年目も作物を植えた

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 雨が降らず、湖底が干上がった地点から望む、現在の前布施。

奥出雲山村塾〜竹の焼き畑連絡掲示板

2017年度の掲板はウェブに移転しています。

「奥出雲山村塾」のこちらのページを参照ください。

竹の焼き畑2016〜連絡掲示版

以下は2016年度の記事です。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

9月上旬へと延期している焼き畑の火入れ日です。
8月27日時点では、9月6日(日)に人が集まれそうだというので、めがけて準備を進めましたが、9月6日は雨によって流れました。もはや、なによりも天候をいちばんに考えねばにっちもさっちもいきませぬ。8月下旬から9月下旬にかけては秋雨の時季でありますよってに。
さて、9月8日時点です。
台風18号が通過したあとが次なる候補。で・き・る・か・な。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

◉火入れ作業と見込み

1)前日までに最終整備
・消火ホース、ポンプの点検とシミュレーション……面代&大石&誰か
・風などで散らばった竹や落ち葉などの整備。ゆとりがあれば、草刈り、そして枯竹の追加投入。
2)種の仕分け。どこにどれだけまくか。

ーーー

3)火入れ当日は日の出とともに(6時前には着火)。5時半集合予定。

午後、鎮火したところへ種蒔き(たたいて、灰をかぶせる、まぜる)

◉収穫は11月上旬とみています

1月に収穫祭&発表講演でしょうか。

◉火入れ日候補&準備日

9月12日(土)…準備
9月13日(日)…準備
9月15日(火)…候補1
9月16日(水)…候補2

◆◆◆◆↓↓過去ログその2↓↓◆◆◆◆◆◆◆◆

火入れまでカウントダウンとなりました。あと数回の準備。
火入れは8月23日(日)、24日(月)を第1候補にし、天候等によって延期しながら29日(土)までに、実行できるようにしますよ!
……と書いていましたが、25日(火)を第1候補として調整重ねます。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

◉今後の作業と見込み

1)火入れ地の範囲せばめ……伏せ込み量が足りないところを寄せていく。
2)斜面裾部分の処理>>5人☓2日
3)種の入手(そば、かぶ、だいこん)
4)東南部の竹の伐採>>5人☓1日

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

酷暑です。
ですので、朝7時半頃から10時頃まで作業。と考えています。
昼間は涼しい場所で読書・昼寝などして過ごし、16時頃から作業再開し、日が暮れるまで。
前回の伏せ焼きや整備時の様子はこちらなどをご覧あれ。

https://www.facebook.com/events/720227741422157/permalink/724751064303158/

https://www.facebook.com/events/940019806056981/permalink/943009075758054/

◉日程

1)8月5日(水)〜6日(木)……伏せ焼き→済
2)8月11日(火)……人数集まらず中止
3)8月12日(水)……人数集まらず中止
4)8月●日……未定。16日(土)か。
5)8月18日(火)\
6)8月20日(木)→実施済
8月21日(金)→実施済

7)8月22日(土)……最後の調整→実施済
8)8月23日(日)……予備日→お休み
9)8月24日(月)……火入れ準備予定日→実施済
10)8月25日(火)……火入れ予定日→台風接近のため中止、延期
11)8月26日(水)……播種→同上

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

①時間:天候による…基本7:30〜10:00  16:00〜18:30
②場所:奥出雲町布勢地区内竹林(問合せください)
③ 定員:15名を予定
④ 参加費:無料
⑤ 申込方法:お名前、ご住所、連絡先を明記の上、FAXかメッセージをいただくか、お電話でお申込ください。返信をもって受付完了と致します。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

◉持ち物・服装

・水分補給用水筒やペットボトル等
・長袖と日除けの帽子等(肌が隠れる服装)
・斜面でも滑りにくく歩きやすい靴や長靴など
・虫刺され薬、携帯蚊取り線香、虫除け

◉できれば持ってくるとよいもの

・ナタ、ノコギリ(ヤブや倒木処理用)
・ヘルメット(15個ぶんはこちらで用意しています)
・軍手など手袋(こちらでも用意しています)

◎お申込・お問い合わせ

NPO法人さくらおろち 担当:面代(オモジロ)
TEL&FAX 0854-48-0729(平日9時〜5時)

◆◆↓↓過去ログ↓↓◆◆◆◆◆◆◆◆

13回まで終了!!しました。
火入れは8月23日(日)を第1候補にし、天候等によって延期しながら30日(水)までに、実行できるようにしますよ!

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

◉今後の作業と見込み

1)防火帯づくり……山斜面の火入れ地に残っている竹や雑木を移動、火入れ地の中へ。>>5人☓3日
2)火道を切る……2〜3メートル部分にある枯れ葉・枝などを掃いてどかす。道具はてづくり箒か幅の狭い熊手。>>5人☓1日
3)斜面裾部分の処理>>5人☓3日
4)東南部の竹の伐採>>5人☓1日
5)エスケープルートの整備>>5人☓0.5日

◉調査と準備

1)燃やす部分のバイオマス量……竹の本数等を切り株、その稈径等から算出
2)土中温度の測定方法と機器など
3)ドローン撮影
4)定点カメラの準備

◉作物

1)蕎麦の種の準備……横田小蕎麦はきびしいかもしれないが、8月下旬に種を撒いて収穫できる品種で。
2)カブ……
3)大根……
4)トマト……
5)ブロッコリー……

◉収穫、試食発表会までのスケジュールと、準備

★蕎麦の収穫は大変です!!!よ、と

斜面での手刈り、乾燥、脱穀

★参加記録

0)5月30日(土)9:00〜15:00…フィールド調査→済(9名参加)
1)6月7日(日)9:00〜16:00…火入れ地整備→済(7名参加)
2)6月13日(土)9:00〜16:00…火入れ地整備→済(7名参加)
3)6月14日(日)9:00〜16:00…火入れ地整備→済(15名参加)
4)6月20日(土)9:00〜16:00…火入れ地整備→済(6名参加)
5)6月21日(日)9:00〜16:00…火入れ地整備→済(13名参加)

★)6月27日(土)午後:島根大にて「焼き畑講演会」

6)6月28日(日)10:00〜16:00…火入れ地整備(5名参加)
7)7月4日(土)9:00〜16:00…火入れ地整備(12名参加)
8)7月5日(日)9:00〜16:00…火入れ地整備(10名参加)
9)7月11日(土)10:00〜16:00…火入れ地整備(3名参加)
10)7月12日(日)10:00〜16:00…火入れ地整備(2名参加)
11)7月18日(土)9:00〜16:00………スカイプ会議
12)7月19日(日)9:00〜16:00………火入れ地整備・プラン二ング(8名参加)
13)7月20日(月)9:00〜16:00………火入れ地整備・プラン二ング(5名参加)

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◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

①時間:9:00〜16:00

②場所:奥出雲町布勢地区内竹林(問合せください)

ダムの見える牧場前9:00集合・開始

③ 定員:15名を予定

④ 参加費:600円程度(保険料・昼食材料費)

⑤ 申込方法:お名前、ご住所、連絡先を明記の上、FAXかメッセージをいただくか、お電話でお申込ください。返信をもって受付完了と致します。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

◉主なメニュー

・竹林と藪整備(伐る、運ぶ)

・放牧された牛さんたちを眺めながら草原ランチ(メニュー思案中)

*雨風が激しいような天候の場合中止・順延します。少雨ならば実施。

チェーンソーを持参される方はお申し出ください。燃料とオイルは支給いたします。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

◉持ち物・服装

・水分補給用水筒やペットボトル等

・長袖と日除けの帽子等(肌が隠れる服装)

・斜面でも滑りにくく歩きやすい靴や長靴など

・虫刺され薬、携帯蚊取り線香、虫除け

◉できれば持ってくるとよいもの

・ナタ、ノコギリ(ヤブや倒木処理用)

・ヘルメット(15個ぶんはこちらで用意しています)

・軍手など手袋(こちらでも用意しています)

◎お申込・お問い合わせ

NPO法人さくらおろち 担当:面代(オモジロ)

TEL&FAX 0854-48-0729(平日9時〜5時)

竹の焼き畑2015〜フィールド調査と体験者聞き取り等

これから書いてまとめることです。

◉フィールド調査…5月30日のまとめ

◉Y氏聞き取り…3時間の聞き取りでしたが、焼き畑部分はちょっとだけ。しかしながら有意義でした。

【奥出雲町役場との調整内容】

◉火入れ条例・許可のこと

火入れの許可を出す担当課は総務課ですが、地域振興課を通して「こういうことをやる予定」という下話をしておいてもらいます。NPOさくらおろちが事務局・統括する協働事業であるとして、趣旨・目的、現況図、計画日程(工程)、などを出しています。

◉消防のこと

消防団は役場からの要請ででる。その際の日当は役場から。たとえば花火の打ち上げの場合、放水による防火と、終了後の待機が主な任務。
消防が放水をしないのであれば、必要性が下がる。(待機が必須ということでもない)。
消防署に行く時に、綿密な計画をもってのぞむのがよい。
現場詳細図、人員配置、消化設備など。
→つまりは消防に頼らず実施するということ。万が一火災になれば連絡して出動ということである。 そういえば、経験者への取材では、「山火事になってサイレンを鳴らさないでくれ」と頼んでいて、実際山を焼くこともあったらしい。

◉消防体制

器具は山の火災で使うような背負うタンクがある→どこで借りられるか。借料は?
タンク1トンでは足りない(ひとつは牧場にもある)だろう。10トン以上?
昔ながらの道具であれば、飛び火は杉(竹?)ホウキで叩いて消していたが。

◉焼いた畑で何かをつくるのはいい

おそらくですが、「焼く」方に力点をおくのでなく「作物」に焦点をあてたほうが、理解を得やすいということです。→蕎麦の在来種検討。「ふなつ」で馬木在来蕎麦、横田小そばを扱っているので取材する。

竹紙と葛紙と……

なぜ竹紙なのか……。長くなるので詳細はいずれ。

あえて、ひとことでいえば、

「人はいつごろから、自然界から繊維を取り出し、人工物として再編することをはじめたのか」

を想像してみたい、みるべきだ、そこに価値と意味がある、ということですね。

竹の繊維を取り出すことをはじめているのですが、繊維を取り出すところまでの工程は、布づくりとほぼ同じです。

たまたま、柳田国男の「木綿以前のこと」の中に見つけたので、ひっぱってきておきます。

文化四年に成った『北遊記』には、今の福島県の平と湯本との中間でも、藤布を織って産業にしている者がいたとある。是は衣服の原料としてではなく、おもに畳の縁へりにするために供給していたものであった。春中の女の仕事で、その製法は藤の皮を剥はぎ、水に浸すこと四五日の後、堅木かたぎの灰を加えて暫しばらく煮て、川に出して晒さらし且つ扱こくことは、麻の通りであるとも述べてある。

青空文庫の「柳田国男 木綿以前の事」より

火入れの手順を考えるのと同時に

 手順を考えてみた。そのメモとして。

①計画・調査

 計画:施業面積、日程、人員配置、委託契約(森林組合)、許可事前協議

 調査:植生、土壌(2〜3ヶ所程度)、稈経、密度等

②火入れ地事前整備

 杭打ち等による施業ヶ所マーキング(火入れ地、防火帯、消火ポンプ配置位置、人員配置等)

 下刈り(熊笹等)

 倒竹、枯竹運び出し

③火入れ部分は伐採・伏せこみ、防火帯部分は伐採・運搬

 伏せこみ状況の記録

④火入れ日確定(10日前)8月上旬

 天候状態・天気予報、人員都合を勘案しながら、決定。晴天が5日ほど続き、風がなく、火入れ当日もしくは翌日に、軽い夕立があるのが理想的。

 強風、降雨の場合は順延。

⑤火入れ当日

 集合・手順・安全確認

 火付け

 消化確認

 テント泊・定期巡回

⑥調査・播種

 土壌調査(土質、断面)、記録

 浅耕(焼け具合、灰の厚さ等による)

 蕎麦(カブ)播種

⑦調査(1週間単位)

⑧収穫・試食

2年目に小豆。

3年目から

タケノコ生産林+乳牛放牧地

以上。